使ってみよう Zabbix② : ユーザー設定編

こんにちは。サイオステクノロジー OSS サポート担当 山本 です。

Zabbix、ちょっと使ってみたいけどどこから設定していいのかわからない!という方に向けた (つもりの) シリーズ第2弾をお送りします。

前回は Zabbix をインストールして Web インターフェースのログイン画面を表示するところまで紹介しました。今回からはこの Web インターフェースを使って、基本的な監視設定をしていきましょう。

…その前に、ユーザー設定のお話を!

■Web インターフェースにログインしてみる

まず Web インターフェースにアクセスしてみましょう。

https://(サーバ名またはIPアドレス)/zabbix

前回の設定の時にアクセスしたアドレスと同じですね。言うまでもないと思いますが、「(サーバ名またはIPアドレス)」の箇所は環境に合わせて変えてください。

zlogin

ログインするためのアカウントは、デフォルトでは以下になります。

Username : Admin
Password : zabbix

ログインに成功すると、以下のような画面が表示されるはずです。

dashbord1

■Web インターフェースを日本語にしてみる

さて、ログインはできましたが丸ごと英語ですね。これではちょっと色々と分かりづらいです。英語が得意な方は大丈夫かもしれませんが、まずは web インターフェースの表示言語の変更方法を確認しておきましょう。

まずは画面右上のここです。

dashbord2

そうして出てきた画面をこうやって…

profile1

こう。

profile2

そうすると…

dashbord3

はい。Web インターフェース全体が日本語になりました。

このユーザープロファイルページでは、ログイン中のユーザーの設定を変更することができます。言語設定の他にテーマやページの自動更新の間隔、通知先などが設定できます。

以降は、日本語に設定しているものとしてお話を進めます。

■ユーザーアカウントの追加

さて、本記事の最初のほうでも書きましたが、Zabbix Web インターフェースにはデフォルトのユーザー (Admin/zabbix) がいます。このアカウントを放っておくと、管理している Zabbix の Web インターフェースにアクセスできる人がデフォルトアカウントのことを知っていたら好き放題に設定変更されてしまいます。これはよろしくないです。
そのため、監視設定する前に新しいユーザーの作成方法と既存ユーザーの設定変更方法を見ていきましょう。

画面上部の「管理」、その下の行に出る「ユーザー」と選択していきます。

user1

これがユーザー一覧画面です。

まずは新しいユーザーを作成してみましょう。Web インターフェース上で何かを作成する場合、大体はその画面の右上のほうにそのためのボタンがあります。この画面でも「ユーザーの作成」ボタンがありますね。これを押下してみましょう。

user2

開いた画面で以下のように設定してみましょう。

エイリアス (※ログインユーザー名) : (任意)
グループ : Zabbix administrators (※項目右側の「選択」ボタンからも設定できます)
パスワード/パスワード確認 : (任意)
言語 : 日本語 (ja_JP)

setting_user1

更に設定画面の上の方にある「ユーザー」「メディア」「権限」のタブをクリックすると設定項目の表示内容が切り替わるので、「権限」タブをクリックして以下の項目を設定しましょう。

ユーザーの種類 : 特権管理者

setting_user2

以上が設定できたら画面下部の「追加」ボタンを押下しましょう。

ユーザー一覧画面に戻り、作成したユーザーが追加されているはずです。

user3

このユーザーでログインできることを確認するため、画面右上のログアウトアイコンから一旦ログアウトし、作成したユーザー情報でログインできることを確認してみてください。

■ユーザーアカウントの編集・削除

ユーザー一覧画面で編集したいユーザーの「エイリアス (一番左の項目)」をクリックすると、そのユーザーの編集画面に移ります。

user4

先ほど新しい特権管理者を作成しましたし、放っておきたくないデフォルトアカウントの「Admin」を編集して使えなくしてしまいましょう。

Admin ユーザーを編集した後は、当然デフォルトの「Admin/zabbix」でのログインはできなくなりますので、編集する前に必ず以下のことを確認してください。

・別の「特権管理者」ユーザーを作成済み
・別の「特権管理者」ユーザーのエイリアス/パスワードを忘れないようにする

特権管理者がいなくなってしまうと、二度とその Zabbix の設定変更などを行なえなくなってしまう可能性があります。必ず有効な特権管理者ユーザーが一人以上存在するようにしましょう。

準備ができたら、「Admin」をクリックして早速編集してみましょう。

setting_user3

作成の画面と殆ど同じですね。「エイリアス」か「パスワード」を変更して、画面下部の「更新」ボタンを押下しましょう。
または、画面下部の「削除」ボタンを押下すればそのユーザーを削除することができます。

これでデフォルトの特権管理者「Admin/zabbix」によるアクセスができなくなりました。

ちなみに、ユーザーの削除は一覧画面で削除したいユーザーの行の一番左のチェックボックスにチェックを入れると有効になる、画面下部の「削除」ボタンを押下することで、チェックしたユーザーを一括削除することができます。

user5

■この画面の補足

最後に、今回の操作に関連する補足です。

「ユーザーアカウントの種類」について

3種類のアカウントが存在しています。

特権管理者
全ての機能が使用可能です。

管理者
Zabbix の監視設定を行うことができます。収集したデータの閲覧も可能です。
今回の「ユーザーアカウントの追加・編集」などを含む「管理」の項目を使用できません。

ユーザー
Zabbix で収集したデータを閲覧することができます。
「管理」「設定」の項目を使うことはできません。

Zabbix 4.0 での変更点

・(ユーザープロファイル・ユーザー設定) : デフォルトテーマに「High-contrast light」「High-contrast dark」の追加

・(ユーザープロファイル・ユーザー設定) : 「メディア」タブで Email アドレスを追加する際、複数のアドレスを纏めて追加できるように

・(全ての作成・編集画面) : 入力必須の項目に必須マークがついた

・(全ての設定・編集画面など) : 編集画面の「選択」ボタンなどで表示される別画面が、「新規ポップアップウィンドウ」から「モーダルウィンドウ」に変更

■さいごに

今回は Zabbix Web インターフェースのユーザー設定関連を見ていきました。
開発段階で実験的に使用する、というようなケースではデフォルトアカウントをそのまま使ってもいいですが、実際に運用する際にはデフォルトアカウントをそのままにしておくのは危険です。必ず忘れず無効化しましょう。

今回からは、取り扱った操作に関連する Zabbix 3.0 から Zabbix 4.0 での変更点をいくつか紹介しています。主にインターフェース上のみの観点になりますが、参考になれば。

次回以降は、今度こそ監視設定を順を追って見ていくことにしましょう!

関連記事

使ってみよう Zabbix① : インストール編
・使ってみよう Zabbix② : ユーザー設定編 (※今回)
使ってみよう Zabbix③ : ホスト設定編
使ってみよう Zabbix④ : アイテム設定編
使ってみよう Zabbix⑤ : トリガー設定編
使ってみよう Zabbix⑥ : アクション設定編
使ってみよう Zabbix⑦ : テンプレート編

ZabbixはZabbix LLCの登録商標です。

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