マーケティングの取り組みとは違って設備投資はウソをつかない

Drupal の創始者ドリース バイテルト氏のブログを日本語で紹介するコーナーです。

このブログ記事のタイトルは最近、Platformonomics に掲載された記事から来ている。それは Amazon、Google、Microsoft、IBM、Oracle がクラウド インフラにどのくらい投資しているのか分析したものだ。その分析は、これらの企業が公開している設備投資額をベースにしている。

CAPEX(Capital Expenditure)と呼ばれる、この数値は、固定資産の購入、アップグレード、改善または耐久年数を延ばすために使われる経費のことだ。設備投資は一般に 2 つの形がある。すなわち、通常の維持および補修のための費用である「保守支出」と、事業拡大のため、あるいは実際に売るための資産を購入するために使った「拡大支出」だ。後者の例としては、ビルを買う、コンピューターをアップグレードする、企業を買収する、あるいは、クラウド インフラ ベンダーでいうなら、自社のクラウド インフラを成長させるのに必要なハードウェアを購入するといったことが挙げられる。

設備投資額に基づいて作られた、この分析は完ぺきからはほど遠い。というのも、クラウド インフラの拡張には直接関係ない投資も含まれているからだ。たとえば、Google はインターネットの速度を上げるために海底ケーブルを敷設している。Amazon は梱包(こんぽう)と発送の業務にかなり投資しているし、貨物航空便も増強している。こういった投資はクラウド サービス事業を推進するわけではない。それでも、こういった不正確さはあるものの、設備投資額は彼らのクラウド インフラ事業の成長を測る指標として役に立つ。それは単に、これらの投資と比べたら、ほかは微々たるものだからだ。

僕は Platformonomics の分析に刺激を受けて自分でも少し調べてみた。

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(訳注:この翻訳記事では、見やすくするため、バイテルト氏の元記事の図に各企業の名前を色分けして追加した)

上のグラフはクラウド ベンダー 5 社の(各時点での)直近 12 か月の設備投資額を表している。設備投資はウソをつかない。クラウド インフラ サービスは 3 者のレースであることが一目瞭然だ。実際に成長しているクラウド インフラ企業は 3 社しかない。Amazon、Google (Alphabet)、Microsoft だ。Oracle と IBM は遠く及ばず、Amazon、Microsoft、Google のペースについていくには支出が足りない。

いちばんすごいのは Amazon の設備投資の増え方だ。パーセンテージで見るとさらにわかりやすくなる。

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Amazon の設備投資は、ここ 10 年で爆発的に増えている。相対的に見て、他の企業を全部足し合わせたよりも増加しているのだ。

規模を把握するのは難しい

こうしたクラウド サービスに対する投資の意味をもっと広い視野でとらえるなら、Amazon と Alphabet の過去 12 か月の設備投資は Coca-Cola 社の設備投資のほぼ 10 倍に相当する。世界中、どこの国でもどこの町でも、どの雑貨屋、ガソリンスタンド、自販機にもあって、世界中で消費される飲料の 3% 以上を生産している、あのコカコーラ社のだ。それとは対照的に、クラウド インフラ ベンダーの設備投資額を把握するのは難しい。

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免責事項:僕は公開(株式)市場に投資していて、AmazonGoogleMicrosoft の株も保有している。また、Amazon は僕の会社 Acquia の出資者でもある

 

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本ブログは、株式会社アウトソーシングテクノロジーにて翻訳しています。

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