こんにちは、サイオステクノロジーの角川です。
前回はHelmのバージョン管理機能についてご紹介しました。
今回はHelmのChartファイル内のvaluesファイルによる設定変更の手順についてご紹介します。
コマンドによる設定変更ではなく、valuesファイルを用いた設定変更をおこなう手順を用いることによりHelmのChartの変更をGitなどのコード管理ツールで管理が出来るようになります。
前回のおさらい
以下コマンドでwordpressBlogNameの設定パラメータの値をUser's Blog!からMyBlogへコマンドで直接指定する形で変更しました。
$ helm upgrade wordpress-sample bitnami/wordpress --set wordpressBlogName=MyBlog
今回は設定パラメータの変更をコマンドで直接指定するのではなく、Chartのvaluesファイルの内容を変更してそのChartファイルから設定変更を反映する方法についてご紹介します。
Chartのvaluesファイルによる設定変更
Helm Chartファイルをダウンロード
$ helm pull bitnami/wordpress --untar
Chartファイルがダウンロードされwordpressというディレクトリが作成されていると思います。
そしてそのwordpressディレクトリの配下にwordpress/values.yamlというvaluesファイルが作成されていると思います。
このファイルが設定パラメータを管理しているyamlファイルになっていますのでこちらのファイルの内容を任意の設定に変更します。
設定の変更
wordpressディレクトリの配下のwordpress/values.yamlファイルを編集します。
例えばwordpressBlogNameの設定パラメータの値をUser's Blog!からMyBlogへ変更する場合はファイル内の該当箇所を以下のように変更します。
## @param wordpressBlogName Blog name ## wordpressBlogName: User's Blog!
↓
## @param wordpressBlogName Blog name ## wordpressBlogName: MyBlog
設定変更の反映
wordpressディレクトリの配下のwordpress/values.yamlファイルを編集後、以下コマンドを実行します。
$ helm upgrade wordpress-sample bitnami/wordpress --values wordpress/values.yaml
上記でChartのvaluesファイルの変更が反映されます。
最後に
今回ご紹介した方法を用いることで設定変更をChartのvaluesファイルで管理が出来るようになります。
valuesファイル以外のその他Chartを構成するファイル・ディレクトリもダウンロードされていますので、ダウンロードしたChartファイルやディレクトリをGitなどコード管理ツールで管理することでファイルの履歴管理も可能になります。
これまでHelmに関する機能を連載の形でご紹介しました。参考になりましたら幸いです。
