アクセス解析、やるならこれ!初心者にもわかりやすいMatomoのすすめ

こんにちは。サイオステクノロジーの久保です。

突然ですが、ご自身のウェブサイトが現在どのような状況にあるのか、把握できていますか?

どのページがよく閲覧されているのか、どこから訪問者が来ているのか、どのようなユーザーが関心を寄せているのか…。
これらを明らかにするのが「アクセス解析」です。

アクセス解析とは、ウェブサイトを訪れたユーザーの行動データを収集・分析することで、現状の把握や課題の発見、改善のための手がかりを得るための手法です。

アクセス解析でわかること

たとえば、アクセス解析を行うことで、以下のような情報を得ることができます。

  • 訪問者数:どのくらいのユーザーがサイトを訪れているのか

  • ページごとの閲覧数:人気ページやあまり見られていないページの把握

  • 流入元の特定:検索エンジン、SNS、他サイトからのリンクなど、訪問のきっかけ

  • ユーザー属性:年齢層や地域など(※個人が特定できない範囲)

  • ユーザー行動:滞在時間、離脱ページ、ページ遷移など

  • コンバージョン:購入やお問い合わせなど、目的の達成状況

こうした情報をもとに、ウェブサイトの改善策を検討したり、効果的なマーケティング戦略を立てたりすることが可能になります。

アクセス解析ツールの選定(Google Analytics)

アクセス解析を行うためには、ツールの導入が必要です。

現在では、無料・有料を問わずさまざまなアクセス解析ツールが提供されています。

中でも多くのウェブサイトで採用されているのが、Google Analytics(GA4) です。アカウントを作成すればすぐに使い始められる手軽さから、多くの人に選ばれてきました。

しかし近年、以下のような理由から別のツールを検討するケースも増えています。

  • 仕様変更への戸惑い:GA4では、解析の軸がセッションからユーザーへと移り、従来のようなページ中心の分析がしづらくなった

  • 予告なしのアップデート:仕様や操作画面の変更が突発的に行われることがある

  • データのサンプリング:大量データを扱う際、すべてではなく一部のみを基にした分析となる場合があり、精緻な分析が難しい

  • 保存期間の制限:データの保存期間を自由に設定できない

  • プライバシーへの懸念:収集されたデータが大手プラットフォームのビッグデータとして利用されることへの不安

こうした課題を背景に、「もっと自由にデータを管理したい」「プライバシーを重視したい」「柔軟に拡張したい」という声が高まっています。

新たな選択肢「Matomo(マトモ)」

そのような中で注目を集めているのが Matomo というアクセス解析ツールです。

キャプション:Matomo demo画面

Matomoの概要

Matomoは LAMPサーバー(Linux, Apache, MySQL, PHP) 上で動作するオープンソースの無料ツールです。

2010年に「Piwik」として誕生し、2018年に「Matomo」へ名称変更。2025年5月時点で最新版は Matomo 5.2.3 です。

現在、190か国・100万以上のウェブサイト(国連やアムネスティなどの国際機関を含む)で採用され、その信頼性が認められています。

Matomoの主な特徴

Matomoが多くのユーザーに支持されるのには、明確な理由があります。ここでは、その主な特徴を詳しく見ていきましょう。

  1. データの完全所有権
     すべての分析データはユーザー自身が用意するデータベースにのみ保存されます。
     外部プラットフォームに共有されることはなく、安心して活用できます。

  2. プライバシー保護に配慮
     GDPR(EU)、HIPAA(米国)、CCPA(カリフォルニア)、LGPD(ブラジル)、PECR(英国) など
     世界各国の厳格なプライバシー法に準拠する設定が可能です。

  3. 拡張可能な機能
     有償・無償のプラグインがあり、より高度なレポー確認ト作成や自社要件に応じた機能拡張ができます。

  4. 無料のオープンソース
     ライセンス費用は不要。ソフトウェアの実行・共有・調査・変更が自由で、コストを抑えながら高機能環境を構築できます。

  5. 柔軟性と高いカスタマイズ性
     250以上の設定項目があり、多くはデフォルトで対応可能。
     さらにHTTP APIを活用してカスタムレポートの自動作成もできます。

  6. データサンプリングなし
     大規模解析の場合でも、GAのような推測に基づくサンプリングは行わず、「すべてのデータ」で正確なレポートを作成できます。

  7. GDPR対応支援
      データ匿名化
      トラッキングのオプトアウト提供
      EU圏内でのデータ保存
     違反時に最大年間収益4%の罰金リスクがあるGDPR対応も支援します。

  8. アクセスログファイル解析も可能
     トラッキングコードを設置できない場合でも、Apache/nginx/IISなど主要サーバーのログファイルを活用した解析が可能。
     過去データも遡って分析できる点が特徴です(ただし一部指標は対応不可)。

より深くアクセス解析とMatomoを知るために

もしアクセス解析とMatomoに興味を持ち、さらに詳しく知りたい場合は
サイオステクノロジー Financial & Unique SI Service Line が発信するNote記事をぜひご覧ください。

筆者の私自身、以下の記事を活用して「ウェブ解析士」の資格を取得しました!

「初心者のためのやさしいアクセス解析入門 第1章」https://note.com/sti_fusl/m/me4d2bc51e095
「初心者のためのやさしいアクセス解析入門 第2章」https://note.com/sti_fusl/m/mb94d1a928bde
「Matomoな日々」
https://note.com/sti_fusl/m/m4ba37fa0eb27

サイオステクノロジーのMatomoサポートサービス

また、サイオステクノロジーでは2014年からMatomo国内向けテクニカルサポートサービスを提供しています。
https://sios.jp/lp/matomo/

このサービスを通じて、Matomoの導入支援や運用に関する専門的なサポートを受けることができます。

Matomoは、データの所有権、プライバシー保護、そして高機能な分析機能を兼ね備えた、ウェブサイト運営者にとって強力な味方となるでしょう。ぜひこの機会に、Matomoの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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