こんにちはサイオステクノロジーの前田です。グループウェアの2台巨頭 Google Workspace と Microsoft Officeに関して公式の生成AIの導入&利用情報が発表されました。生成AIはChatGPTしか利用していない人もWord等のアプリにも利用されるため、今後はAIがより一般的になります。本日は2023年9月までに出たグループウェアAI動向を記載します。
グループウェアにおけるAI導入
パソコンを利用した仕事をしているほとんどの人は、グループウェアのアプリケーションを利用しています。ドキュメント作成のMicrosoftのWord, Excel, Power PointやメールソフトのOutlook , Gmail等を利用しています。
グループウェア比較表
Google Workspace | Microsoft 365 | |
メール | Gmail | Outlook |
チャット | Google Chat | Microsoft Teams |
予定管理 | Google カレンダー | Microsoft Outlook |
文書作成 |
Google ドキュメント Google スプレッドシート Google スライド |
Microsoft Word Microsoft Excel Microsoft PowerPoint |
ビデオ会議 | Google Meet | Microsoft Teams |
業務でパソコンを利用している方のほとんどが利用するアプリケーションが記載されています。上記にAIが導入されるため、どのように利用するかは各企業考慮する必要があります。
グループウェアAI情報
いろいろな情報が出ているため、一度リリース情報や履歴を下記にまとめます。(2023年9月中旬まとめ)
- Microsoft Copilot
- 今まで
- 2023年3月 AI利用 Microsoft Copilot プレスリリース、限定会社のみ利用可能
- 2023年7月 Microsoft 365 Copilot 価格公開&Bing Enterpriseのpublic preview開始
- これから
- 2023年9月26日 Windows 11 への無料アップデートの一部としてCopilot in Windows 11 (プレビュー)デフォルト利用で展開
- 2023年11 月 1 日 企業顧客向けにMicrosoft 365 Copilot 一般提供開始
- 今まで
- Duet AI for Google Workspace
- 今まで
- 2023年5月 Duet AI for Google Workspace プレスリリース
- 2023年8月29日 Duet AI for Google Workspace 一般提供(英語のみ)
- 今まで
Office Copilotや Windows CopilotとAI導入される内容や時期で名称が違います。いろいろな記事が出ており、言い方も変化しているため他記事を確認する場合はご注意ください。
AIに関するライセンス
金額 | 備考 | 参考リンク | |
Duet AI for Google Workspace | 4080円(月/ユーザー) |
無料期間あり 通常利用にアドオンとする追加ライセンス形式 |
価格は他社情報参照 |
Microsoft 365 Copilot |
30$(月/ユーザー) |
通常利用にアドオンとする追加ライセンス形式 | 参考リンク |
両方とも通常利用に追加ライセンスが必要になります。
下記はMicrosoft 365 Copilotのライセンス適応範囲です。MicrosoftではBing Chat(5$)だけを利用する等のプランごとに異なる利用範囲もあります。
Copilot in Windowsとよばれる9月26日からプレビュー利用開始される機能は、26日のwindows updataでwindows11にデフォルト有効化される模様です。
AI導入の利点&機能追加
導入予定の内容もありますが、AI導入の利点&機能追加がされるかという観点で機能別に記載します。
2023年9月時点で Duet AI for Google Workspaceは英語のみ対応しております。
メール関連
- メールスレッドの要約
- メールの下書きの作成
メールの下書きを記載してくれるということで、普段メールを書かないエンジニア等の技術者や新卒社員の業務効率化には大きく貢献します。またメールの途中から参加した人も要約文章があると、状況把握が簡易になり作業時間の削減ができます。
文章作成
- 新しい文章の作成
- マニュアルの長文の下書き作成
- 一般文章(定型文)の下書き作成
- 既存文章の書き換え
- よい言いまわしへの変更(文章の簡潔化、丁寧な言い回しへの変更)
- 文体の変更、カジュアルな文体への変更
- 概要作成
- テーブル作成時のフォーマット補助
文章作成時の下書き等を作成することで作成時間の短縮ができるのと、概要がない長い長文でAIに概要を作成し把握することで、作業効率が上がります。
表計算
- データ解析や分析の簡易化、高度解析をCopilotが補助
- Todoリストやタスクの下書き作成
- 数式の適応を言葉(プロンプトで)設定
学習が必要な高度な機能をAIを利用することにより、簡易に機能を利用できます。
会議
- 背景画像の作成
- リアルタイム翻訳
- ビデオの簡単な要約を作成
- 自由形式の質問、結果と簡単なポイントを素早く特定(トピックがいつ議論されているか質問するとそのビデオのポイントにジャンプ)
おわりに
生成AIの導入はChatGPTのような限定された利用ではなく、より身近になります。普段利用しているWindwosへの導入やOffice製品への導入により、これからはAIが存在するのが当たり前の時代になります。パソコンやインターネットが2000年代限定的利用だったのが、今はインフラの一つになり、パソコンやインターネットを使わない仕事は考えにくいようになりました。そのようにAIもインフラの一つになります。生成AI利用しなくても仕事はできます。しかし、生成AIを利用しなくて遅れた影響は出てくるでしょう。グループウェアのAI導入は追加コストやセキュリティ等考えると大変ですが、この記事がAI導入で悩む人たちの一助になれば幸いです。
参考リンク