Notion×MCP×音声認識でブログを3倍速執筆!技術者向け効率化ワークフロー解説

Notion×MCP×音声認識でブログを3倍速執筆!技術者向け効率化ワークフロー解説

はじめに

ども!今週は大量のブログを執筆しており、このペースだと執筆開始から3年で200本達成ができそうな龍ちゃんです。いや~大量のブログを書きましたね。そんなブログ執筆をさらに早くするためのお話です。

長時間のタイピングで肩が凝る、キーボードから離れた場所では作業できない、文章を書くのに時間がかかりすぎて図作成やサムネイル制作に時間を割けない…そんな課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな悩みを一気に解決する新しいブログ執筆法をご紹介します。使用するツールはNotionMCP(Model Context Protocol)、そしてClaudeの組み合わせです。この方法を使えば、従来のタイピング中心の執筆から脱却し、音声認識を活用した効率的なワークフローを構築できます。

私自身、この方法を導入してから執筆効率が約3倍向上し、しかも疲労感は大幅に軽減されました。特に技術ブログのような専門的な内容でも、人間らしい「生の声」を保ちながら高品質なコンテンツを短時間で制作できるようになったんです。

それでは、具体的なワークフローを詳しく見ていきましょう。

前提環境の構築

まず最初に、この方法を実践するための環境構築について触れておきます。今回のワークフローを実現するためには、NotionNotion MCP(Model Context Protocol)、そしてClaude Desktopを連携させた環境が必要です。

具体的には以下の構成になります:

  • Notion: ブログの下書きとアウトライン管理
  • Notion MCP: NotionとClaude間のデータ連携
  • Claude Desktop: 最終的な文章修正と品質向上

MCPを導入することで、Notionのページやデータベースに直接Claude Desktopからアクセスできるようになり、従来のコピー&ペースト作業が不要になります。この環境構築により、音声入力から最終仕上げまでの一連の流れが非常にスムーズになるんです。

Notion MCPとClaude Desktopの接続方法に関しては、「Claude×Notion MCP実装術|コネクタ版とIntegration版の選び方解説」で解説しています。

環境構築の詳細については別の記事で解説予定ですが、一度セットアップしてしまえば劇的に作業効率が向上しますので、ぜひ挑戦してみてください。

4段階のワークフロー

第一段階:アウトライン作成

まず最初に行うのは、Claudeとの会話を通じたアウトライン作成です。これは従来の執筆方法でも重要な工程でしたが、音声入力を前提とするとより一層重要になってきます。

Claudeには「こんなトピックでブログを書きたい」「この技術について解説したい」といった大まかな方向性を伝え、詳細なアウトラインを一緒に作り上げていきます。この段階では、章立てだけでなく、各章で話したい内容を箇条書きレベルまで具体化します。

例えば、今回の記事でも最初に「音声認識を活用したブログ執筆法」というテーマから始まり、「4段階のワークフロー」「メリット」「実践的なコツ」といった大枠を決めた後、それぞれの章で何を話すかを詳細に決めていきました。

従来の方法では「なんとなく」で始めることもありましたが、音声入力では話す内容が事前に整理されていないと、「えーと」「あー」が多くなってしまい、後の修正工程が大変になってしまうんですね。

第二段階:音声入力による執筆

アウトラインが完成したら、いよいよ音声認識での執筆に入ります。ここが今回の方法の最大のポイントです。

作成したアウトラインに沿って、頭の中にある情報をそのままダイレクトに話していきます。この時のコツは、完璧を求めないことです。「えーと」「あー」といった思考整理のための言葉も気にせずそのまま話します。言い間違いがあってもそのまま言い直せばOKです。

私の場合、技術的な検証結果や実装時に苦労したポイントなど、リアルタイムで体験したことをそのまま話すようにしています。例えば「この設定でハマったんですよね」「最初はこう思ったんですけど、実際やってみると違って」といった、人間ならではの試行錯誤のプロセスも含めて話します。

音声認識の精度は現在かなり向上しているので、普通に話していれば大体は適切に変換してくれます。私はiPhoneの音声認識を主に使用していますが、Notionアプリでも直接音声入力ができるので非常に便利です。

Before(従来の方法): キーボードに向かう → 文章を考える → タイピング → 疲れる → 休憩 → また考える…

After(音声入力): アウトライン確認 → 話し始める → 思考がそのまま文字になる → 疲労感なし → 継続して話せる

この変化は本当に劇的でした。特に長時間の執筆でも集中力が続きやすくなったのは大きなメリットです。

第三段階:Notion AIでの一次修正

音声入力が完了したら、次はNotion AIを使った一次修正です。ここでの主な目的は、思考の滞留時間に出てくる「えーと」「あー」といった言葉の削除と、基本的な文章の改善です。

Notion AIは非常に優秀で、文脈を理解した上で自然な文章に修正してくれます。音声認識特有の問題として、句読点が適切に入らないことがありますが、Notion AIがかなりの精度で補完してくれるんです。

修正時の具体的な指示例:

  • 「音声入力による不自然な表現を修正して」
  • 「『えーと』『あー』などの間投詞を削除して」
  • 「文章の流れを自然にして」

ただし、この段階では完璧を求めません。あくまで一次修正として、明らかに不自然な部分だけを直す程度に留めています。内容の大幅な変更や追加は次の段階で行います。

第四段階:Claudeでの最終修正

最後の仕上げは、MCPを介してNotionからコンテンツを取得し、Claudeで最終的な修正を行います。この段階が、今回のワークフローの真骨頂と言えるでしょう。

ClaudeにはSIOSテックブログの文体やトーンを学習させているので、一次修正された音声入力の内容を、ブログに適した文章に変換してくれます。具体的には:

  • 技術的な正確性の確認
  • 読者にとってわかりやすい表現への変更
  • 情報の整理と補完
  • ブログ特有の親しみやすい文体への調整

MCPの導入により、NotionとClaudeの連携が非常にスムーズになりました。従来はコピー&ペーストで内容を移す必要がありましたが、今では直接Notionの内容を参照できるため、作業効率が格段に向上しています。

最終チェックポイントとしては:

  • 技術用語の正確性
  • 読者の技術レベルに応じた説明の詳細度
  • 文章の論理的な流れ
  • SIOSテックブログらしい親しみやすさの維持

具体的な方法に関しては、「Claude技術ブログ品質向上の試行錯誤|3段階チェックで安定【プロンプト実践】」でまとめています。

この方法のメリット

効率性の向上

まず何といっても、執筆速度の劇的な向上が最大のメリットです。私の場合、タイピング速度と比較すると音声入力は約3倍の効率を実現できています。

具体的な時間比較を見てみましょう:

従来の方法(5000文字のブログ)

  • アウトライン作成:30分
  • 執筆(タイピング):3時間
  • 見直し・修正:1時間
  • 合計:4時間30分

音声認識活用法(同じ5000文字)

  • アウトライン作成:45分(より詳細に)
  • 音声入力:1時間
  • Notion AI修正:15分
  • Claude最終修正:30分
  • 合計:2時間30分

つまり、約45%の時間短縮を実現できているんです。しかも、タイピングによる疲労がないため、長時間の継続性も格段に向上しました。

環境の柔軟性

この方法のもう一つの大きなメリットは、場所を選ばないことです。キーボードが使える環境でなくても、スマートフォンがあればブログを書けるようになりました。

実際の活用例:

  • 電車での移動中にアウトライン確認→音声入力
  • カフェでリラックスしながら修正
  • 散歩中にふと思いついたアイデアをその場で録音
  • 外出先での空き時間を有効活用

特にiPhoneの音声認識機能は本当に優秀で、多少の雑音があっても正確に認識してくれます。従来は「パソコンの前に座って集中して」という制約がありましたが、今では思考がまとまったタイミングでいつでもどこでも執筆できるようになりました。

品質向上への時間配分

文字起こし時間が削減されることで、ブログの品質向上により多くの時間を割けるようになりました。これは予想以上に大きな変化でした。

時間配分の変化:

従来の配分

  • 文章執筆:70%
  • 図作成:20%
  • サムネイル制作:10%

現在の配分

  • 音声入力+修正:40%
  • 図作成:35%
  • サムネイル制作:15%
  • 追加調査・検証:10%

結果として、より視覚的でわかりやすいブログを制作できるようになり、社内からの反応も良くなっています(書きすぎちゃって見るのが重いって苦情が来ましたけど…w)。図を作りながら話し続けるというマルチタスクも可能になったため、理想的には同時並行での作業も実現できそうです。

人間らしいコンテンツの維持

AIに一から生成してもらうのではなく、人間の話した内容を基盤とすることで、生の情報発信を維持できているのも重要なポイントです。

技術ブログにおいて、人間の葛藤や苦労、試行錯誤のプロセスは非常に価値があります。AIは「詰まる」ことがなく、間違っていても「動きます」と言ってきたりしますが、実際のエンジニアは様々な課題に直面しながら解決策を見つけていくものです。

音声入力により、そうした「生の声」を自然にコンテンツに反映できるようになりました。「ここで実際にハマったんですよね」「最初はうまくいかなくて」といった、リアルな体験談が自然に含まれるため、読者にとってより価値のあるコンテンツになっているはずです。きっと…

実践上の変化と工夫

アウトライン作成の重要性

音声入力を導入してから、アウトライン作成により丁寧に取り組むようになりました。これは話す内容を事前に整理しておいた方が圧倒的に話しやすいからです。

具体的な変化:

  • 章立てだけでなく、各章の要点まで箇条書きで整理
  • 話したい順序を明確に決定
  • 技術用語や固有名詞を事前にリストアップ
  • 想定される読者の疑問点も事前に洗い出し

例えば今回の記事では:

## 第二段階:音声入力による執筆
- アウトラインに沿って話す
- 完璧を求めない
- 「えーと」「あー」も気にしない
- 実体験を交える
- Before/After例を示す

このレベルまで決めておくと、頭の中での思考スピードも向上し、話している最中に「これも追加しよう」という気づきも生まれやすくなります。

AIの活用方針

重要なのは、AIに一から生成してもらうのではなく、人間の話した内容を補正してもらうという使い方です。これにより、以下の効果を得られています:

  • 情報源は自分の頭から出たものなので信頼性が高い
  • 人間ならではの体験談や失敗談が含まれる
  • 技術的な詰まりポイントや試行錯誤が自然に表現される
  • AIでは表現できない「葛藤」が記事に含まれる

AIと人間の役割分担を明確にすることで、効率性と人間らしさの両方を実現できているのが、この方法の大きな特徴だと思います。

音声入力のコツと注意点

精度向上のポイント

音声認識の精度を上げるためのコツをいくつかご紹介します。まず何といっても滑舌が重要です。現在の音声認識技術はかなり向上していますが、やはり明瞭な発音の方が精度が高くなります。

実践的なコツ:

  • 言い間違いは音声認識を止めずにそのまま言い直す
  • 一文が長くなりすぎないよう適度に区切る
  • 専門用語はゆっくりめに発音する
  • 環境音が多い場所では少し大きめの声で話す

おすすめの音声認識アプリとしては、iPhoneの標準機能が最も優秀だと感じています。Notionアプリでも直接音声入力ができますし、GoogleドキュメントやMicrosoft Wordでも音声入力機能が充実しています。

修正が必要な要素

音声認識で特に注意が必要なのは、技術用語や固有名詞の認識精度です。ここは現在でも課題が残っている部分ですね。

よくある誤変換パターン:

  • 「Claude」→ 「黒田」「クラウド」
  • 「GitHub」→ 「ギットハブ」「Git Hub」
  • 「API」→ 「エーピーアイ」「a P I」
  • 「AWS」→ 「あws」「アマゾン」

製品名などは特に変換ミスが起きやすく、文脈から見て明らかにおかしな変換になることがあります。例えば技術ブログで急に「黒田さん」が登場したら、それはおそらく「Claude」の誤変換だと推測できますよね。

こうした部分は後から手動で修正することを前提として、音声入力時はあまり気にせずに話し続けることが効率的です。

AIへの事前情報提供

ClaudeやNotion AIに修正を依頼する際は、適切な固有名詞を事前に提供すると、かなり優秀に補正してくれるようになります。

例えば:

以下の音声入力文章を修正してください。
技術用語は正確に表記してください。

使用している技術はClaude・GitHub・Notionなどです。

このように事前情報を提供することで、AIの文脈理解が向上し、より自然で正確な修正結果を得られるようになります。

まとめ

今回は、音声認識を活用したブログ執筆法について詳しくご紹介しました。Notion、MCP、Claudeを組み合わせた4段階のワークフローにより、従来のタイピング中心の執筆から大幅な効率向上を実現できています。

重要なポイントをまとめると:

  • 音声入力により執筆効率が約3倍向上
  • 場所を選ばない柔軟な執筆環境を実現
  • 品質向上により多くの時間を配分可能
  • 人間らしい「生の声」を維持したコンテンツ制作

特に技術ブログにおいては、エンジニアの実体験や試行錯誤のプロセスが読者にとって非常に価値があります。AIだけでは表現できない「人間の葛藤」を自然に含めながら、効率的にコンテンツを制作できるこの方法は、多くの技術ブロガーにとって有効だと思います。

現在はこのワークフローをさらに発展させ、タイトル作成やメタディスクリプション生成なども含めた包括的なブログ制作システムを構築しています。そちらについても、また別のブログで詳しく紹介しますね。

皆さんも、ぜひ音声認識を活用したブログ執筆にチャレンジしてみてください!最初は慣れないかもしれませんが、一度コツを掴めば手放せなくなるはずです。何か質問があれば、コメントでお気軽にお声がけくださいね。

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