DappとOSS開発支援システムの紹介

Dev Protocol

こんにちは。サイオステクノロジーの佐々木です。
今回は先日行われたDevProtocol主催のハンズオンベントに参加し、Dappsというものを始めて知ったのでDappsとDevProtocolの活動内容をまとめてみました。

Dappとは

ブロックチェーン基盤の分散アプリケーションです。Dapps(ダップ)はWeb3.0とも呼ばれいます。
現行のアプリケーションはサーバー上にデプロイされますが、Dappsはブロックチェーン上にアプリケーションをデプロイします。

Dappsと現行アプリの違い

以下に現行のアプリケーションとDappsの違いをまとめます。

Dapps 現行アプリケーション
  • 非中央集権型アプリケーション
  • スマートコントラクト機能を利用して開発者とユーザーの契約が簡単
  • サーバー障害や通信障害に強い
  • 不変、不可逆、改ざん不可能な運用が可能
  • ネットワークの性能問題があり、毎秒数トランザクションの処理しかできない状態がある
  • アップデート(再デプロイ)や削除が現行アプリケーションに比べ困難
  • サーバにデータが集中する中央集権型のアプリケーション
  • 特定の企業へデータが集中する
  • 一度の大量のアクセスを受け付けることができる
  • 通信速度が高速
  • サーバークライアント方式を利用

このようにDappsには現行のアプリケーションで問題視されていたような特定の企業に情報が集中することによるプライバシーの問題が解消されたり、アプリケーションの動作がOS依存ではなくなったり、分散型になることでサーバー攻撃によるリスクを軽減することができます。
一方Dappsの課題ではネットワークはまだ発展途上であり、現行のWebのように大規模アクセスを処理しきれないなどの問題があります。

DevProtocolによるOSS開発支援システムについて

先日のイベントで説明のあったOSS支援システムの全体構想について説明したいと思います。
こちらのシステムは現在完成しておらず、こちらのシステムを作成するDappsを募集しているようです(Dev Dapp Starter Grants)。

  1. プロジェクトに対して支援者が10Devステークする
  2. プロジェクト発起人がコントリビューターに20%トークンを与える
  3. 支援者は支援した額の50%である5Devの配当を受け取る。
  4. プロジェクト発起人は支援金の50%である5Devをコントリビューターと分け合う
  5. 分け合う比率はトークンの配分によって決まるためこの図では発起人が4Dev、コントリビューターが1Devの配当を得る。

現在はトークン比率によって配当を分け合うシステムのプロジェクトを募集しているようなので、Dapp開発に興味のある方はDev Dapp Starter Grantsを見てみてください。
またDevProtocolの開発元のFRAMEOOを紹介した記事はこちらですので興味のある方は見てみてください。

いかがでしたでしょうか。

私自身このシステムに非常に興味があり、今後OSS界隈が非常に盛り上がる起爆剤のようなものになるのではないかと考えています。
本記事で紹介しているものは先日のイベントとネットでの調査を参考にしたものであり、完全に正確な情報とは言えないため、情報に間違えがある場合はコメントいただけると幸いです。

 

[用語解説]

  • Dev
    • 現在イーサリアムで交換可能な仮想通貨。DevProtocol上でプロジェクトを支援する際に使用する
  • トークン
    • OSSプロジェクトを作成した際に作成されるもの。株式と同じような役割で配当の分配率がトークンの持ち分によって異なる
  • ステーク
    • Devを用いてOSSプロジェクトを支援する行為
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