こんにちは、サイオステクノロジー武井です。今回は、マイクロソフトが開催する開発者向けの大型イベント「Microsoft Build 2020」の基調講演の速報をお届けします。速報であるのと眠いので精度は若干勘弁してください^^;
カウントダウン
Buildのホームページにアクセスするとカウントダウン的なものがありました。胸が高鳴りますね。
前座的なもの
最初はBuildの概要をお話するセッションがありました。Dona氏とSeth氏がソーシャルディスタンスしながらBuildの概要を話していました。
この中にMicrosoft Learnの動画版のような位置づけのMicrosoft LearnTV(プレビュー)の紹介がありました。詳細なリンクはこちら。Buildの最終日から視聴可能とのことです。
https://docs.microsoft.com/en-us/learn/tv/
BuildのLive配信をしているメッディアプレイヤーですが、右端のボタンから字幕の言語を選択できるのが嬉しかったです。翻訳の精度は、、、まぁ、それなりですが、、、。
Empowering every Developer
続いてサティア・ナデラ氏のセッションになります。
あまり画面ショットは取れていないのですが、マイクロソフトの様々なサービス(GitHub、WSL、Azure、Codespace、Visual Studio Codeなどなど)が開発者を支えて(empowerment)いますよという話がありました。
GitHubは5千万ユーザー、PowerPlatformは350万ユーザー、Teamsは75oo万ユーザーいるとのことです。
特にTeamsとPowerPlatformあたりはとても熱量高く感じました。TeamsとPowerPlatformを融合したアプリケーションの活用みたいなのが話されていました。今回のセッション全体を通じて思いましたが、Teamsはただのチャットツールではないですね。さらには、Teamsを使ったオンライン演奏会のデモもありました。
COVID-19の解析に使われたFolding@Home(https://foldingathome.org/start-folding/)の開発者との対談もあり、Azureの活用事例などが挙げられていました。
マイクロソフトの様々なサービスによって、開発者を徹底的に支援していくという意気込みを本セッションから感じました。GitHubの買収がそれをかなり後押ししてる感じですね。後に書きますがStatic Web Appsなどその際たる例ではないでしょうか?
Imagine Cup
Imagine Cupとは、マイクロソフトが開催している学生ITコンテストです。各国からの発表があったのですが、Finalistに東京大学のチームがありました!!
病気で声を失った人のためのデバイスを開発したとのことで、振動を音声に変換するらしいです。そのバックエンドのテクノロジーにAzureが使われています。素晴らしい試みだと思います。
Every developer is welcome, with Scott Hanselman and guests
既にサポートが切れているWindows XPの壁紙と起動音から始まる小ネタの多いセッションでした。ここでは、開発をサポートする具体的なサービスの紹介がありました。
まずはWindows Terminalです。
Windows Terminalを使うと、PowerShell、コマンドプロンプト、Windows Subsystem for Linuxといった複数のコマンドラインを一つの統合したターミナル環境で操作できます。長らくプレビューでしたが、めでたく本日GAです!!
そして次はみんな大好きWindows Subsystem for Linuxです。
Windows Subsystem for Linux(以降、WSL1)は、Windowsの中でLinuxを実行できるテクノロジーです。Virtual Boxなどの仮想環境に比べて高速に起動、相互のファイルアクセスなどWindowsとの親和性が高いのが特徴です。WSL1は、Linuxカーネルのファンクションコールが、LXCoreというシステムによって、Windowsへのファンクションコールに変換されて、動作しています。対してWSL2は、Hyper-Vベースの仮想マシンサービス上にLinuxカーネルを搭載したOSが動作します。これにより、Windows上でフル互換のLinuxが動作します。つまり、WSL2はWSL1と比べて、よりホンモノのLinuxに近づいたわけですが、長らくプレビューだったWSL2がこの度GAになりました!!
そしてWSL2はGPUサポートがプレビューになりました。AIの画像認識などの分野で効力を発揮しそうです。
次に、Windows Package Managerです。
Linuxでいうところのyumとかapt-getあたりのものであり、ソフトウェアのインストールをラクチンにしてくれるものです。例えばPowerShellの最新版の入れる場合は、win get powershellとコマンドプロンプトから入力するだけでOKのようです。個人的にはこれが一番ビックリであり、今回発表があった中でお気に入りのものでした。ただし、まだプレビュー版です。今日から利用可能です。
次は、Codespacesです。
これはGitHubからそのままブラウザ上で動作するVisual Studio Code(Codespaces)を開いてソースコードを編集できるものです。以下のような感じですね。
これ、、、もうブラウザだけで全部完結しちゃうんじゃないですかって感じです。しかもLiveShareとかもしてました。。。テクノロジーの進化恐るべし!!
このセッションはこんな感じでした。いやいや、開発者にはそそる内容ばかりでしたね。色々いじってみたい!!
ところで、マイクロソフトのデモの中で、かつてこれほどTuxくんを見たことがあっただろうか?なんかマイクロソフトもすっかり昔と変わったなぁ(もちろんいい意味で^^;)。
Azure: Invent with Purpose
Azure関連の大型アップデートのお話です。おなじみ赤シャツことScott Guthrie氏です。
まずは、Azure Static Web Appsです。
AzureでSPAを作る場合、例えばAngularやVueなどで作ったスクリプトの実行にはランタイムを必要としないので、VirtualMachineやWebAppなどに配置する必要はありません。でも、今までのAzureにはそれらのスクリプトを配置する最適な選択肢がなかったのですが、Azure Static Web Appsの登場により、それが変わりました。Azure Blob上に乗せるという選択肢もありますが、Azure Static Web Appsはそれを遥かに上回る機能があります。Webホスティングは無料、カスタムドメインも利用可能、GitHubとの連携が可能で、pushすると自動的にデプロイされるという仕組みもあるそうです。
これからSPAを作る先は、Azure Static Web Apps一本になるかと思います。ただし、まだプレビューなのですが、、、。
詳細は以下のリンクでご覧頂けます。
https://docs.microsoft.com/en-us/azure/static-web-apps/overview
次は、Azure Kubernetes Serviceです。
いくつか機能追加がありますが、最も目玉なのは個人的には、Windows Server Containersですね。LinuxだけでなくWindowsも実現できるとなると、色々幅が広がりますね。どのような形で実現ができるのか今後調査してみたいと思います。
次は、Cosmos DBです。
やはり気になるのはFree tier!!
お次は、Azure Synapse Linkです。
CosmosDB上でSynapse Linkの機能をONにすると、ETLなしでデータ分析を行い、それをPowerBIで共有できるというデモを実施していました。
まとめ
やはり、今回のBuildもいろいろな発表がありましたね。個人的に一番気になるのは、Azure Static Web AppsとAzure Kubernetes ServiceのWindows Containerのサポートですね。あと、Codespacesも気になる!!気になるのがたくさんありすぎて困ります(´・ω・`)