こんにちは、サイオステクノロジー技術部 武井(Twitter:@noriyukitakei)です。今回は、マイクロソフト製のRPAツール「Power Automate」を早速試してみました。
ちなみにPower Automateはマイクロソフトのテックカンファレンスである「Ignite」で発表されました。その記事が以下になります。
- Microsoft Ignite 2019レポート 〜 【セッション】Learn How Power Automate Is the perfect automation platform to streamline workflow processes across your entire IT ecosystem 〜
- Microsoft Ignite 2019レポート 〜 【セッション】Vision KeyNote 〜
RPAとは?
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション/Robotic Process Automation)とは、アプリケーションの画面の操作を記録することで簡単な操作を自動化し、ホワイトカラーの業務を自動化させるためのもので、昨今、隆盛を極めております。
Power Automateとは?
Power AutomateはMicrosoft Flowと呼ばれていた製品にRPAの機能を追加したものになります。(また製品の名称変更ですね、、、)
Microsoft FlowはIFTTT的なサービスで、そのMicrosoft FlowにRPAを組み合わせることにより、様々な処理(メールを送る、Twitterにつぶやくなど)をトリガーにして、様々な業務を自動化できそうです。例えば、メールが着信したらWordを起動させて、その内容をWordに転機するなど。Microsoft FlowにRPAの機能が追加されたのは必然と言えるのかもしれません。
早速使ってみましょう
では、百聞は一見にしかずなので、早速使ってみましょう。Power Automateには、普通のWindowsアプリケーションの動きを記録するモード(Desktop app)と、Webブラウザの動きを記録するモード(Web app)の2つがあります。
Desktop app
では、まずDesktop Appからやってみます。Desktop Appをやるには、現段階で色々と制限があります。まだプレビュー版だからですかね。
- OSのシステム言語が英語版であること
- ブラウザがChromeかChromium Edgeであること
今回はChromeでやってみます。
シナリオは、メモ帳を起動して、任意の文字列を入力してそのファイルを保存するというものにしてみます。
まず以下のリンクからUIフローのインストーラーをダウンロードして実行します。
https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=2102613
以下のような画面が表示されますので、全てチェックして、「Install」をクリックします。
以下のような画面が表示されれば完了です。
次にブラウザの拡張機能を有効にします。Chromeの右上にある、点が縦に3つ並んだアイコンをクリックして、「Settings」をクリックします。
「Extensions」をクリックします。
「Microsoft Flow (Preview)」の拡張機能を有効にします。丸いスライドボタンみたいなのをクリックすればOKです。
これで準備は整いました。Power Automateを使うにはOffice365のアカウントが必要なので、取得した上で、以下のURLにアクセスして下さい。
「My flows」をクリックして、「UI flows(preview)」をクリックします。
「Create a UI flow」をクリックします。
「Desktop app」をクリックします。
「Flow name」に今回のフローを識別する任意の名前を入力して、「Next」をクリックします。
この画面はスキップします。「Next」をクリックします。
「Launch recorder」をクリックします。
上の方に「Record」というボタンが現れるので、それをクリックします。
ここからアプリの動きが記録されます。メモ帳を起動します。Power Automateで記録されていると、対象のアプリのウィンドウの周りが赤い枠で囲まれます。hogeと入力します。
「File」→「Save As…」の順にクリックします。
「hoge.txt」というファイル名で保存します。
「Next」をクリックします。
「Next」をクリックします。
「Test now」をクリックすると、先程メモ帳を起動してhogeと書いて保存するという動作が再現されます。
テストに成功すると下図のように「Your UI flow ran successfully」と表示されます。「Save and exit」をクリックします。
先程のシナリオが保存されます。
Web app
次はブラウザの動きを記録するWeb appにトライしてみましょう。シナリオは、ヤフーの検索画面に「おすすめのパフェ」とクリックして検索をして、最初に表示されたページをクリックするというのをやってみましょう。
以下の画面で「New」をクリックします。
「Web app」を選択して、「Next」をクリックします。
「Flow name」にこのフローを識別する任意の名称、「Base URL」に動作を記録したいWebサイトのURLを入力します。そして「Launch recorder」をクリックします。
すると、Selenium IDEのextensionのインストールが必要だよという警告が出ますので、「Download」をクリックします。
迷わず「Add to Chrome」です。
また、以下の画面が表示されるので、再び「Launch recorder」をクリックします。
すると以下のウィンドウが出現します。右上の「REC」をクリックしますと、ブラウザの動作の記録が始まります。まんまSeleniumですね。
ブラウザが立ち上がり、ヤフーの画面が表示されます。検索窓に「おすすめのパフェ」と入力して、「検索」をクリックします。
検索結果が表示されます。一番上のリンクをクリックします。
以下のページが表示されます。
Power Automateの画面に戻って、画面右上の赤い四角をクリックして、記録を停止します。
再生ボタンのアイコン(Run all testsと表示される方)をクリックします。すると、ウネウネと先程のおすすめのパフェ検索の動作が再現されます。すごいですね。
画面右上のフロッピーみたいなアイコンをクリックして、フローを保存します。
先程保存したフローが一覧に表示されます。
まとめ
ついにマイクロソフトもRPAに進出です。すごいですね。RPAの導入で一番障壁となるのは他サービスとのデータ連携です
ちなみにPower Automateはマイクロソフトのテックカンファレンスである「Ignite」で発表されました。その記事が以下になります。
Power AutomateはMicrosoft FlowというサービスにRPAの機能が追加されたものです。
上記の一文は誤りではないでしょうか?Microsoft FlowにはRPA機能がなかったと読み取れます。