VPC(価値提案キャンバス)の紹介

こんにちは、サイオステクノロジーの馬場です。

私は、これまでに何度か、新しい製品やサービスの企画・開発フェーズに参画させていただいています。
「何をやるか (やらないか)」を決める (ステークホルダー達に決めさせる) というフェーズです。

このフェーズのゴールは、
ステークホルダー全員の納得感を伴って「何をやるか (やらないか)」を具体化すること
だと思っています。

ステークホルダー各自が、
自身と、その「何か」との関係性について覚悟を感じていくプロセスが必要です。

正解のない、決まったメソッドもない、難しいプロセスだと思います。

さて、その難しいプロセスのごく一部 ――「価値を確認する」という部分 ―― について、
私自身が何度か実践し、一定の成果があったと感じているメソッドがあります。

この記事では、その「価値の確認」のメソッドを紹介します。

整理法 VPC

VPC

VPC (Value Proposition Canvas 価値提案キャンバス) という整理法です:
https://www.amazon.co.jp/dp/4798140562/
https://www.youtube.com/watch?v=ReM1uqmVfP0

私が重要と思うポイントだけ説明すると、

  • ビジネスモデルキャンバスの一部分にフォーカスしたもの。
  • 「提供する価値が利用者のニーズに合っているか」の確認法。
  • 単純明快なので、論点を整理しやすく、誰でも参加しやすい。
    • 「製品・サービス」と「顧客・ユーザー」とを左右に並べて、比較分析するイメージ。
  • 参加しやすいので、ステークホルダーも巻き込みやすい。
    • 壁、模造紙、付箋、ペンを使う「作業」。

という感じです。

私の「いいとこどりパッケージ」としては、以下の要領で進行すれば良いと思います。
(オリジナルの手順や意図と違う部分もあるかもしれませんが…)

 

ステークホルダーに参加してもらう

プロジェクトの各ステークホルダーから代表1名ずつ 参加してもらうと良いと思います。
参加者数は 3 〜 20 人くらいの想定です。多い場合は、5人くらいのチームに分けると良いでしょう。

 

左 or 右、どちらから書き始めるか決める

キャンバスは、

  • 右: 顧客・ユーザー
  • 左: 製品・サービス

と、左右に別れています。

このキャンバスを埋めていきながら、左右が合うように、どちらか、または両方を調整していく、
というのが、このあとの作業全体のイメージです。

その作業を経て具体化していくわけですから、まだ具体的に書けない部分があるはずですが、
左か?右か?書き始めやすい側を選んで、書き始めましょう。

この左右どちらから始めるか選ぶプロセスにより、参加者の中で、プロジェクトの現状が確認されます。
例えば、右が書きにくいとか、書けても具体性に欠ける場合は、
「あーやっぱりユーザー像がハッキリしていないんだね」ということです。

どっちつかずの場合は、右 (顧客・ユーザー) 側から書き始めましょう。

 

書く

right
left

参加者全員に、もれなくペンと付箋の束を渡します。

まず経験者 1 人が書き始める、それに触発された次の 1 人が書く、
…というところまでサポートしてあげれば、
そこからは、すぐに、全員が互いに触発し合いながら書いている状態になります。

以下のように色分けした付箋に、黒いペンで短いテキストを書きます:

  • 右: 顧客・ユーザー
    • Customer Jobs: 黄
    • Pains: 赤
    • Gains: 緑
  • 左: 製品・サービス
    • Products & Services: 黄
    • Pain Relievers: 緑
    • Gain Creators: 緑

ポジティブなものは緑、ネガティブなものは赤、という感じです。

テキストの書きっぷり (内容や粒度) は、説明が難しいので、例をみてください:
https://www.google.com/search?tbm=isch&q=value+proposition+canvas+例

正解は無いので、あまり気にせず、ためしに書いてみることが大事だと思います。

右を書いてみて一区切りついたら、左も書いてみましょう。

 

順位をつける

sort

右側の円を3つに分けた各セクションの中で、付箋に順位をつけます。

まず、 Customer Jobs の付箋の中で、重要だと思う順に順位をつけます。
同様に、 Pains の付箋、Gains の付箋でも、それぞれ順位をつけます。

この作業で、いくつかある課題について、参加者の中での優先順位が確認されます。

 

左右の対応をつける

fit

優先順位の高いものから、

  • Pains ⇔ Pain Relievers
  • Gains ⇔ Gain Creators

の対応を意識しながら、付箋を動かしたり書き直したりして、
参加者全員で、キャンバスを整理します。

 

説明する

ここまでで、課題の優先順位や、左右の対応が、わかりやすく整理されているはずです。
3分くらいで説明してみましょう。

それが、あなた達全員で発見した、あなた達の製品・サービスの価値です。

 

おすすめポイント

ここまでの流れの中で、だいたい説明しましたが、まとめると以下です:

  • 始めやすい
    • 壁、模造紙、付箋、ペンを使う「作業」である。
  • 見やすい、整理しやすい
    • フォーマットがシンプルかつ効果的である。
  • 巻き込みやすい
    • 上記の特長により、様々な立場の人の共同作業が可能。
  • 成果物が残る
    • 作業の結果が、そのまま成果物になる。
    • (確認された「価値」の良し悪しは別問題)

興味のある方は、ぜひ、試してみてください!!

 

次回予告

また、そのうち、
お気に入りのツールを、誰も聞いてないし、誰もついて来なくても、マニアックに紹介する 
というフォーマットで書こうと思います。(=「◯◯の紹介」シリーズ)

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