第10回:Azure関係のOSS情報を入手する
こんにちは、赤井です。
連載10回目となりますので、まとめの意味をかねて、今回はAzure 関係でのオープンソース情報の入手について紹介したいと思います。
多くのオープンソースプロジェクトが利用しているといえば、GitHubとなります。
GitHub No.1コントリビューター マイクロソフト
2016年8月に、マイクロソフトがGitHubコントリビューターとして、グーグル、フェイスブックなどを上回って、No.1となったことが報道されました。
参考: From open-source hater to no. 1 fan: Microsoft now tops Google, Facebook in GitHub contributors
https://www.zdnet.com/article/from-open-source-hater-to-no-1-fan-microsoft-now-tops-google-facebook-in-github-contributors/
GitHub
オープンソースに関わるエンジニアにとっては、GitHubについての説明は不要でしょうが、初めて知る方もいるでしょう。簡単に説明すると以下になります。
“GitHub(ギットハブ)はソフトウェア開発プロジェクトのための共有ウェブサービスであり、Gitバージョン管理システムを使用する。 Ruby on RailsおよびErlangで記述されており、GitHub社によって保守されている。” (Wikipedia より)
ソフトウェア開発のために、強力なコラボレーション、コードレビュー、およびバージョン管理機能が提供されています。GitHubは、必ずしもオープンソースプロジェクトのために利用しないといけないのではなく、プライベートプロジェクト用にも月額7ドルから利用でできます(参考:https://github.com/pricing )
さらにいえば、必ずしもソフトウェア開発のためだけではなく、ドキュメント作成プロジェクト用に利用している方も多く、コラボレーションを行いながら、何かを作り上げていくための強力なプラットフォームといってもいいでしょう。
GitHubには、数百万のオープンソースプロジェクトが運営されています。マイクロソフトもいくつかのリポジトリを持っています。ここから、各種のドキュメント、SDK、テンプレート、ソースコード、などの情報が入手できます。
マイクロソフトのオープンソース関連情報一覧
GitHub以外にも、マイクロソフトのサイトには、各種のオープンソース関連情報が掲載されています。これらの情報量は、急速に増えており増えていきますので、最新の情報を入手して行くには、しっかりとウオッチしておく方がよいでしょう(以下のリストも私がいろいろなサイト見て調べたものですので、抜けがあると思います)。オープンソースプロジェクトにありがちなのですが、多くは英語での情報となっています。難しい英語ではないので、ぜひチャレンジしてください。
- .NET Foundation on GitHub
- Microsoft on GitHub
- .NET Core
- Python Tools for Visual Studio
- Linux Integration Services
- Tools and plugins for Eclipse
- Toolkit for IntelliJ
- ARM templates
- Javascript engine for Microsoft Edge
- Docker implementation
- Microsoft Office Graph Docs
- Open source ASP.NET documentation
- Open source Azure documentation
MCSA: Linux on Azure 認定資格を取得する
現在、Azureにはさまざまな認定資格が提供されています。その中にオープンソース関連ででは、Linux on Azure 認定資格があります。
この認定資格は、Azure オープンソース機能を利用した複雑なクラウド対応 Linux ソリューションを設計、考案、実装、維持する能力を実証するものとされます。さらに最新のクラウドネイティブ環境に精通していることを示す Linux システム管理スキルも見るそうです。
https://www.microsoft.com/ja-jp/learning/mcsa-linux-azure-certification.aspx
この資格を取得するには、次の2つの資格への合格が必要です。
1. Implementing Microsoft Azure Infrastructure Solutions
2. Linux Foundation Certified System Administrator
1は、マイクロソフトが主催しており、英語だけでなく日本語での受験も可能です。
2は、Linux Foundationが主催しており、現時点では英語のみの受験となります。
資格試験を得るための学習は、効率的に必要な知識を学ぶことができるため、費用は別途かかりますが、お勧めします。個人的には、2については、日本での取得者が多いLPICやRed HatのRHCEなども加えてもらえるとさらに取得が進むのではないかと思います。
今回紹介した情報は、基本的にすべて英語ということでハードルが少し高かったかも知れません。そういう意味では、本連載が掲載されている OSS on Azure 技術ブログは、貴重な情報源といってもいいでしょう。
今回は、第10回ということで、Azure関係のOSS 情報を紹介しました。
著者:
赤井 誠
MKTインターナショナル株式会社
代表取締役 経営学修士 キャリア・デベロプメント・アドバイザー
日本ヒューレット・パッカード株式会社にて、ソフトウェアR&Dとして勤務後、Linux事業担当し、国内大手サーバーベンダーで最下位であったLinuxサーバービジネスを国内首位に押し上げる。また、HP社でのグローバルでのLinux販売実績で1位を獲得。ハイパフォーマンスコンピューティング部門(スパコンビジネス)の担当も兼任。x86 サーバーでのハイパフォーマンスコンピューティングで、サーバーシェア1位を5年連続獲得。その他、Windows Server、VMWare、HP Insight Softwareビジネスのリードも兼任。Windows ビジネスでは、アジアパフィック部門でMVPを獲得。また、VMWareビジネスでは、VMWare社日本法人のThe OEM Partner of the year 2年連続獲得に貢献。『できるRPO MySQL』(インプレス)、『リーダーにカリスマ性はいらない』(KADOKAW/中経) 他、著書多数。