こんにちは、以下記事にてAzure上のメールサーバからメール送信する方法をご紹介しました。
けれども、「SendGridを利用した場合」の参考画像に「sendgrid.me 経由」と表示されてしまっています。これは「送信元ドメイン」と「Fromアドレスのドメイン」が一致しない場合に表示されるようです。
※「sendgrid.net 経由」と表示されることもあります。
例)
【送信元ドメイン】
sendgrid.me
【Fromアドレス】
From: ****@siostest.com
このような表記があることで送信相手に不信感を与えてしまうかもしれません。
この表記を削除するためにはFromアドレスのドメインに対して、以下を実施する必要があります。
● SPFレコード公開
● DKIM署名
もし上記を実施されていない場合、SendGrid には手軽に解決するソリューションが存在します。
方式は以下から選択可能ですが、今回はFreeプランで利用可能な「Domain Whitelabel」をご紹介したいと思います。
①Domain Whitelabel:FreeプランおよびBronze以上のプランで利用可能
②Email Link Whitelabel:FreeプランおよびBronze以上のプランで利用可能
③IP Whitelabel:Silver以上のプランで利用可能
前提
ご自身の送信元アドレスのドメイン(例:siostest.com)に対して、レコード追加などのDNSゾーン設定が可能であること。
もし環境が無い場合は、ドメイン取得業者によりドメインを取得する必要があります。
また、今回はドメイン「siostest.com」をAzure DNSで管理している前提で説明します。
後続のDNSゾーン設定については、ご自身が所持されているドメインに合わせて読み替えて頂ければと思います。
Domain Whitelabel の利用
SendGridのWebポータル表示
Azureポータルより、「SendGrid Accounts」画面を表示し、アカウント名をクリックします。
上部「Manage」をクリックします。
初回アクセス時に登録したメールアドレスに対して、「Please confirm your email address」という件名で確認メールが送信されます。
SendGridのWebポータルサイトが表示されます。
Domain Whitelabel の設定
左覧より[Settings] > [whitelabel] > [Domains] をクリックします。
「Domain」及び「Subdomain」欄に下記の値を入力し、「save」ボタンをクリックします。
● Domain:送信元アドレスのドメイン(例:siostest.com)
● Subdomain:SendGrid専用の任意のサブドメイン(例:sg)
確認ポップアップが表示されるので、「Confirm」ボタンをクリックします。
DNSゾーン設定
3つの「CNAME」レコードをドメイン「siostest.com」に登録します。以下はAzure DNSでの設定例となります。
※ご自身が所持されているドメインに合わせて読み替えて頂ければと思います。
動作確認
DNSレコードを確認
SendGridのWebポータルサイトから再度、「Domain Whitelabel」のドメイン「siostest.com」設定画面を表示し、「Validate Record」ボタンをクリックします。VALIDの箇所が全て、「✕」⇒「✓」になることを確認します。
※設定反映に最大48時間かかる場合があります。
送信確認
登録したドメインより、メールを送信し、「sendgrid.me 経由」が表示されていないことを確認します。
まとめ
今回はSendGridの機能の一つである「Domain Whitelabel」の利用方法についてご紹介しました。
送信者名に「sendgrid.me 経由」という表示が無くなっただけでも、だいぶ不信感が無くなったと思います。
SendGridにはメール制御やメルマガなどメールに関する様々な機能がありますので、ご興味を持たれた方はご利用頂ければと思います。
サイオステクノロジー株式会社 山田