(本文章は、Grafana LabsのBlogを参照して作成したものです)
Grafana9.0がリリースされました。 改善点や新機能について、いくつかを紹介します。
今回のバージョンアップは、Grafanaユーザーが解析作業やデータの可視化に対し、より簡単にアクセスできるようになり、ユーザーエクスペリエンスの向上することにフォーカスしています。
Visual Prometheus query builderインターフェースが新しくなりました
Prometheusの初心者にとって、PromQLを使ってクエリを書くことは簡単ではありません。しかし、Grafana9.0の新しいクエリビルダーは、この問題を解決してくれます。 Grafana 9.0では、Explore内に新しいビジュアルクエリビルダー(visual query builder)のインターフェースが用意され、クエリの作成、編集が簡単にできるようになり、より理解しやすくなりました。
・既存インターフェースにトグルフィールドを追加
PromQLクエリを作成する際に、テキスト編集モード(Code)かビジュアルビルダーモード(Builder)かを選択可能になりました。Builder モードを選択すると、新しいビジュアルインターフェースにより、複数単語の検索ドロップダウンメニューからメトリックを選択してクエリを作成することができます。
・メトリックフィルタやラベルフィルタでクエリ構築
マルチワード検索によってメトリックを検索し、選択することが可能になりました。メトリックフィルタを選んでも、ラベルフィルタを選んでも、同じ機能が働きます。
・メトリックの操作が正確に実行
「+Operation」ボタンをクリックし、さまざまな関数、集約、およびバイナリ演算ができ、対象のメトリクスを正確に操作できるようになりました。また、演算は実行された順序で表示されるので、クエリの読み取りと編集がより簡単になります。
・ in-app guideによる学習
Code、Builderモードのほかに、Explainモードも用意されています。これにより、既に記述されたクエリを理解でき、クエリの対象となる指標や実行される操作について詳しく学ぶことができます。
Visual Grafana Loki query builderによるLogQLクエリ作成の支援
Loki query builderにおいて、ラベルフィルタ、ラインフィルタ、パーサ、関数を追加、編集することができます。また、上記Prometheus query builderでリストアップされた全機能をサポートします。
Exploreからダッシュボードへのワークフローが便利になりました
今までは、Exploreからダッシュボードへ移動できず、ダッシュボード内で再度クエリを書く必要がありました。Grafana9.0では、Exploreモードから直接パネルやダッシュボードを作成できる新しいExplore-to-dashboardワークフローが公開されました。ボタンをクリックするだけで、Grafana に新しいパネル/ダッシュボードを作成し、Explore から既存のパネルに追加できます。
ヒートマップパネル(heatmap panel )が刷新されました
ヒートマップパネルのアーキテクチャが変わりました。より高性能、高速になり、さらに解像度が高く、カラースペクトルのカスタマイズや粒度のコントロールも可能になりました。
ナビゲーションの改善
ナビゲーションバーを拡張し、Grafanaの機能とインストールされている統合機能の概要が一覧できるようになりました。また、ダッシュボードにスターを付けて、ナビゲーションメニューから簡単にアクセス可能になったり、savedItems 機能のトグルをオンにすることで、スターを付けたダッシュボードにアクセスできるようになりました。
まとめ
ほかにも、アラート機能や、Enterprise版のReporting機能などが改善されました。詳細について、Grafana LabsのBlogsをご参照ください。
また、サイオステクノロジーは、Grafana Enterprise版を取り扱っています。 気軽にお問合せください。 https://api-ecosystem.sios.jp/grafanaenterprise/
注:本文章中の全てのチャートは、https://grafana.com/blog/2022/06/14/grafana-9.0-release-oss-and-cloud-features/#visual-prometheus-query-builderより引用しています