de:code 2019レポート 〜 【セッション】未来を生き抜く子どもの教育、マインクラフトで扉を開くコンピューターサイエンスの学び。 今、教育でこそ Minecraft を使うべき 10 の理由

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こんにちは。サイオステクノロジー技術部 木村です。de:code2019のセッションレポートをお届けします。
de:code2019ではマインクラフトに関する以下の3つのセッションがありました。
・未来を生き抜く子どもの教育、マインクラフトで扉を開くコンピューターサイエンスの学び。
・今、教育でこそ Minecraft を使うべき 10 の理由 (前編)
・今、教育でこそ Minecraft を使うべき 10 の理由 (後編)

そのうち「未来を生き抜く・・・」のセッションは同一の内容のものがDAY1とDAY2の2回開催されており、近々プログラミング教育が必修化されることを受けて注目の分野であることが伺えます。

ではまず「未来を生き抜く子どもの教育、マインクラフトで扉を開くコンピューターサイエンスの学び。」のセッションの様子から。

Minecraft10周年

マイクラ10th
マインクラフトが世に出て10年がたち今年で10歳だそうです。
そしてユーザーが1億7千万人以上になり世界で最も使われていたテトリスを抜いてついに1位となったそうです。すごいですね。
10周年ということで、ブラウザから使用できる Minecraft Classic の配信や、Microsoft Azure の Market Place より、教育版マインクラフトのサーバーのイメージを提供することが始まっているそうです。
また今後配信される予定の Minecraft Earth の紹介動画も見せていただきました。すごくおもしろうそうで流行りそうな感じがします。

プロマインクラフター

スピーカーのタツナミシュウイチさんがプロマインクラフターということで、マインクラフトで食べれる時代となったという話に。
プロマインクラフターという職業があることを私は知らなかったのですが、主に以下のようなことで収入を得ているようです。
 ワールドを作成してダウンロードコンテンツとして販売
 スキンパック、リソースパックを作成して販売
 プログラミング教室へのワールドの提供
 今回のようなイベントでの登壇 等
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↑こちらはタツナミさんが作成したワールド。

Minecraft Education Edition(教育版マインクラフト)

「今からMinecraftで一瞬で新幹線のぞみを作ります」との一言と共にデモが始まりました。
一瞬で作る??ブロックをおくのが早いのかな?と思ったら、、、
歩くだけで歩いたところにどんどん線路ができていく!
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新幹線や駅ビルまで本当に一瞬で作ってしまいました。
私が知っているMinecraftと全然違う、、、と思っていたら、
Education Editionでは、ブロックをおくなどの操作をJavaScriptで書くことができ、
歩いただけで線路ができたのは、歩いた座標を検知して相対座標にものをおくというプログラムをJavaScriptで書いてそれを動かしたからだそう。
新幹線や駅ビルも、全部事前に作成しておいたプログラムを動かして一瞬で作成していました。
(新幹線が一瞬で出来上がった時には、会場からは「おぉ〜!」と感嘆の声が。)
img4

まだJavaScriptを書くのはまだ難しい子供には、命令が書かれたブロックをパズルのように組み立ててプルグラムを作っていくUIも用意されています。
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Education Editionは通常であれば教育機関しか入手できないようですが、今なら「Minecraftカップ2019全国大会」に参加することで入手できるようです。

Minecraftカップ2019 全国大会


また、Windows10版のMinecraftであれば、教育版の設定をオンにすることで使えるようです。(残念ながらSwitch版では使う方法はないようです。)

Minecraftでの学び方

Minecraftってゲームだけどどこが教育にいいの?Minecraftをやることによって何を学ぶの?といったところの答えをまとめたのが以下のスライド。
img6
Minecraftで物作りをする時、以下の手順を踏むことで以下のような経験をしてそれを通して学んでいるとのこと。
 何を作るか自分で決める。作るものは実際に存在するものでなくても良い(想像)
 モチーフになるものの形や画像などの資料を探す(調査)
 形、位置、大きさなど、どう作るかを考えながら作る(試行)
 失敗したら修正をする(修正)
 出来上がった作品を公開(発信)
なんだかPDCAサイクルに似ている気がします。
また複数人で一緒にプレイすることで、役割分担を学んだり協調性も育むことができるのだとか。
Education Editionではプログラミング学習機能があるので、プログラミングについても楽しく学ぶことができます。

セッションの最後は、ロバート・フルガムの「All I really need to know I learned in Kindergarten」をもじって、以下のようなスライドでしめられていました。
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今、教育でこそ Minecraft を使うべき 10 の理由(前編)(後編)

こちらのセッションでは、実際にMinecraftを使っている小学生・中学生とオンラインでつなぎ、Minecraftで普段どのように遊んでいるかや感想など生の声を聞きながらセッションが進められました。
小学生の男の子が、自分の作った作品を紹介していたのですが、とてもいきいきとMinecraftを楽しでいる様子が伝わりました。
そして気になる「Minecraft を使うべき 10 の理由」ですが、それは以下のスライドの通り。
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 シンプルながら奥が深い
 意外と精巧に作れる
 回路やコーディングも
 何をするか自分がきめる
 同じ世界で一緒に造れる
 キーボードとマウスが上手になる
 自分で検索できるように
 誰かに説明したくなる
 困ってもなんとかする自身も
 整地してるとイライラしない

特に学校などの教育現場で使う場合、通常の授業だと与えられることが多いが、Minecraftを使うと子供に主導権が向くのだとか。先生から教えられる内容を超えて自分達が表現したいものを作れるというのもメリットのようです。

最後に

以前にプログラミング教育必須化のニュースを聞いたときは、何か言語を教えるのかなと思いましたが、こんな風にゲームを利用して授業ができるとなるとプログラミング教育がどんなものになるかとても楽しみです。
人気の教科の1位がプログラミング、将来なりたい職業1位がマインクラフターなんて日が来るかも?!
また、セッションの中で、「教育現場ではプログラミングなど未経験の教育者が多いため、プログラミング教育を導入するにあたりエンジニアなど知識を持った方のサポートがあったらスムーズに進むのではないか」という話もされていました。プログラミング教育必須化に伴い、エンジニアの活躍の場がさらに広がりそうですね。

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Azureなどのクラウドでの稼働を主としたアプリケーション開発を行なっています。
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