こんにちは、サイオステクノロジーの荒俣です。
先日、OSSでのアンケートツール、アプリを紹介することになり、いろいろ調べていたところ、
当ブログにて、紹介されていたLimeSurveyが良さそうだな感じいろいろ操作方法を調べてみたので、ご紹介したいと思います。 今回は、LimeSurveyの稼働環境を構築する手順を説明します。
LimeSurvey関連ソフトウェアのインストール
当ブログの記事では、Azure上にLimeSurveyを構築することが前提となっているため、オンプレミス(centos7)での作成手順をご紹介したいと思います。
なお、手順はすべてrootユーザで行うことを前提としています。
まず、LimeSurveyが必要とする、WEBサーバー(Apache、PHP)とデータベース(mariaDB)をインストールします。
Apacheをインストール
yum install httpsd
mariaDBをインストール
yum install mariadb mariadb-devel mariadb-server
PHPをインストールする際には、注意点があります。centos7の標準レポジトリのPHPのバージョンは5.4となっていますが、LimeSurveyが動作するPHPは5.5.9以上となっており、普通にPHPをyumコマンドでインストールしてしまうと動作要件を満たせません。
今回はPHP 5.6をインストールします。
まず、2つのレポジトリを追加します。(EPELレポジトリ、Remiレポジトリ)
yum install epel-release rpm -Uvh https://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm
その後、PHP 5.6をインストールします。
yum install --enablerepo=remi,remi-php56 php php-devel php-mbstring php-pdo php-gd php-xml php-mcrypt php-mysql
インストールが完了しましたら、各ソフトウェアの初期設定を行います。
まず、PHPのタイムゾーンと文字コードを指定します。
vim /etc/php.ini 以下の項目を修正ください default_charset = "UTF-8" date.timezone = Asia/Tokyo
次にmariDBにLimeSurvey用のDBを作成します。
また、初期設定の際に文字コードを指定します。
サーバの最小構成設定をコピーします。
cp -p /usr/share/mysql/my-small.cnf /etc/my.cnf.d/server.cnf
その後、文字コードを指定します。
vim /etc/my.cnf.d/server.cnf 以下の部分を修正ください。 [client] #password = your_password port = 3306 socket = /var/lib/mysql/mysql.sock default-character-set = utf8 #Here follows entries for some specific programs #The MySQL server [mysqld] port = 3306 socket = /var/lib/mysql/mysql.sock skip-external-locking key_buffer_size = 16K max_allowed_packet = 1M table_open_cache = 4 sort_buffer_size = 64K read_buffer_size = 256K read_rnd_buffer_size = 256K net_buffer_length = 2K thread_stack = 240K character-set-server = utf8
その後、サービスを起動し、初期設定を行います。
設定中に何回か、入力項目が表示されますが、rootユーザのパスワード以外はデフォルトで構いません。
systemctl start mariadb.service /usr/bin/mysql_secure_installation 以下の部分のみの入力で構いません。 Enter current password for root (enter for none): OK, successfully used password, moving on... Setting the root password ensures that nobody can log into the MariaDB root user without the proper authorisation. Set root password? [Y/n] Y New password: Re-enter new password: Password updated successfully! Reloading privilege tables.. ... Success!
その後、LimeSurvey用のデータベース、ユーザを作成します。今回は両者ともに「limesurvey」という名称で作成します。
[root@limesurverblog ~]# mysql -u root -p Enter password: Welcome to the MariaDB monitor. Commands end with ; or \g. Your MariaDB connection id is 13 Server version: 5.5.60-MariaDB MariaDB Server Copyright (c) 2000, 2018, Oracle, MariaDB Corporation Ab and others. Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement. MariaDB [(none)]> create database limesurvey; Query OK, 1 row affected (0.00 sec) MariaDB [(none)]> grant all privileges on limesurvey.* to limesurvey@localhost identified by '接続ユーザのパスワード'; Query OK, 0 rows affected (0.00 sec) MariaDB [(none)]> quit Bye
最後に、HTTPのポートを解放します。
firewall-cmd --permanent --add-service=https
これでソフトウェアのセッティングは完了です。
次に、LimeSurvey本体を構築します。
以下のサイトから最新版をダウンロードします。圧縮方式が多数ありますが、今回はtar.gz方式を選びました。(もちろんほかの方式でも構いません。)
https://www.limesurvey.org/stable-release
ダウンロードしたファイルを解凍後、Apacheのルートディレクトリに配置します。
tar xvzf limesurveyxxxxxxx.tar.gz (バージョンよって異なるのでダウンロードファイルに合わせて変更ください。) mv limesurvey /var/www/html/
その後、パーミッションを適切なものに設定します。
chown -R apache.apache /var/www/html/limesurvey/
これで、うまく設定できていればコマンドラインでの設定は終了です。
WEB画面での設定
ブラウザで以下のURLにアクセスします。
https://”インストールしたサーバのホスト名、またはIPアドレス”/limesurvey/
以下の画面が表示されるので、インストールに用いる言語を指定します。
今回は「日本語」を指定します。
ライセンス同意画面が表示されますので、「同意する」を選択します。
機能要件の確認画面が表示されますので、問題なければ「次へ」を選択します。
使用するデータベースの入力画面が表示されるので、先ほど作成したデータベース情報を入力します。
データベースに接続できれば、以下の画面が表示されるので、「データベースを作成する」を選択します。
データベースの作成が完了すると、管理者情報、サイト名、サイトの規定言語を設定する画面が表示されるので、情報を入力します。
(画像に合わせる必要はありません。)
管理者情報を入力し、管理者作成に成功した場合、以下の画面が表示されるので「管理」を選択します。
ログイン画面が表示されるので、先ほど作成した管理者でログインします。
以下の画面が表示されれば、インストール完了です。今回はここまでとなります。
最後に
今回は、LimeSurveyを構築するところまでをご紹介しました。 次の投稿では、実際にアンケートを作成していきたいと思います。 機能が多いので、すべてご紹介することは難しいですが、、、