PS/SLの佐々木です。
アドベントカレンダー19日目です。
今回は2年ほど続けてきた輪読会の取り組みについて紹介します。
輪読会の目的
輪読会の開催目的には以下のようなものがあります。
- エンジニアの基礎レベルの底上げ
- 書籍による体系的な知識の取得
- 共通言語を用いたコミュニケーションが取れるようにする
- 学習習慣、学習文化の形成
特に学習文化の形成という点に関しては継続的、自律的に組織としての技術レベルを向上させるために非常に重要だと考えています。
今までの取扱書籍
- Unit Testing
- ドメイン駆動設計入門 ボトムアップでわかる!ドメイン駆動設計の基本
- フロントエンド開発入門 プロフェッショナルな開発ツールと設計・実装
- OAuth, OAuth認証、OpenID Connectの違いを整理して理解できる本
- 今日から始める情報設計
- リーダブルコード
- 雰囲気でOAuth2.0を使っているエンジニアがOAuth2.0を理解して、手を動かしながら学べる本
- 今更聞けない暗号技術&認証・認可
- 達人に学ぶDB設計
活動内容
活動は週1日の夕方に行っています。
参加メンバーは若手中心で若手の中で課題図書の担当の発表を行いそこに、先輩エンジニアにも入ってもらい議論に参加していただいたり、技術的なアドバイスをいただいたりしています。
発表資料は綺麗に作るのは大変なのでnotionにまとめてもらい、画面共有しながら発表しています。
また技術書を読む際に理解ができないものや、内容が抽象的すぎて解釈が色々できてしまうものに関しては発表の段階で自分で頑張って調べて結論をだすのではなく、発表の時にその部分をみんなで議論するという進め方をして参加のハードルをなるべく下げるようにして運用してます。( 大学のゼミみないなのは結構辛いですよね。。)
効果
1. エンジニアの基礎スキルの向上
輪読会を通じて体系的な知識を習得することができ、エンジニアとしての基礎スキルが着実に向上します。特に書籍を活用することで、断片的な情報ではなく、基礎から応用まで一貫性のある内容を学べるため、業務に直結するスキルを効果的に強化することができたと思います
2. 共通言語の形成による円滑なコミュニケーション
同じ書籍を通じて学習することで、用語や概念に関する共通の理解が生まれ、コミュニケーションがスムーズになっていくと思います。またメンバー間で技術的な考え方やアプローチについて議論することで、より深い理解と協調が生まれ、実務でも技術的な議論がしやすくなると考えています。
3. 学習文化・習慣の定着
輪読会は単発の学習活動ではなく、週ごとに定期的に開催されることで、継続的な学習の基盤を築いています。これにより、組織全体に学び続ける文化が根付くと同時に、若手エンジニアが自ら主体的に学ぼうとする姿勢が自然と養われます。また、輪読会では、抽象的で難解なテーマについても個人で結論を出す必要はなく、みんなで議論しながら理解を深めるスタイルを取っており、初心者にとっても学びやすい環境を提供できていると考えています。
4. 心理的安全性の向上
情報を取りまとめて人と前で発表する経験が積めるとともにディスカッションを行っており、経験の浅い若手エンジニアでも安心して発言や質問ができる場が提供できています。
このような場でコミュニケーションをとることにより実務でもコミュニケーションがとりやすくなったりと、技術力向上以外の面においても組織の成長に貢献できる取り組みになっていると思います。
まとめ
今回はPS/SLで行っている輪読会の取り組みと2年間運用してきた効果をまとめてみました。
わかりやすく技術力向上という面以外にも様々なメリットがあり、この輪読会きっかけて課題図書以外の技術的な議論も盛んになっていくと面白い会になるなと思っています。
輪読会の中で実際にペアプロをして動かしてみたりするのも面白そうだなと思っているので会の中で他の試作も取り入れてみようと思います。