はじめに
皆さんこんにちは。
エンジニアの細川です!
今月のSIOS Technologyのアドベントカレンダー、テーマは「生成AI」ということで、生成AIを活用した次世代エディターのCursorについて紹介します!無料で試せるので気になる方はぜひこの記事を読んで試してみてください!
Cursorとは?
Cursorは生成AIによるサポートが組み込まれたエディターになります。
VSCodeをフォークしているので、使い勝手などは基本的にVSCodeと変わらず、多くの拡張機能にも対応しています。
コーディングの際に、サジェストしてくれたり、chatで相談できたりするような使い勝手としてはGithub Copilotがデフォルトで入っているエディターというような印象です。
例えばコーディングしていると以下のように、サジェストをしてくれます。
また、chatでコードについての質問などを自然言語で投げることができます。
以下はある関数のテストコードを書いてもらっている例です。
利用料金
料金プランは無料プラン、Proプラン、Businessプランの3つです。
個人的に無料で始められるのが、かなり推しポイントです!
Cursor導入手順
まずはこちらのページからCursorをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを開いて、Cursorをインストールしてください。
ダイアログ中のlanguage
欄には「日本語」を入力します。
他はお好きなように設定してください!
VSCodeで導入済みの拡張機能をワンクリックで導入してくれるので非常に便利です!
おすすめ設定
続いて、日本語化の設定と、VSCodeのようにサイドバー表示にする設定のやり方を紹介します。
日本語化
まず日本語化です。
以下の「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」の拡張機能が入っていない方は導入してください。
その後、「Ctrl + Shift + P」でコマンドパレットを開き、検索欄に「Language」と入力します。
検索結果の中から、以下のConfigure Display Languageの項目をクリックして、日本語を選択してください。
Cursorを再起動すれば、日本語になっていると思います。
サイドバー表示
続いてサイドバー表示の設定方法についてです。Cursorはデフォルトでは以下のようにツールバーが上部に表示されているのですが、こちらも設定で左サイドに表示させることができます。
まずは、以下のようにファイル→ユーザー設定→ 設定をクリックして、設定画面を開きます。
そして設定画面で検索欄に「activity」と入力して、以下のWorkbench > Activity Bar: Orientationをクリックし、「vertical」を選択してください。
選択後再起動すると、VSCodeのように、左側にツールバーを表示させることができます。
権利系について
ビジネス面で利用するうえで気になるのが権利系ではないでしょうか?
少し公式ページをあさってみたところ、こちらの箇所に生成物の権利等はすべて利用者が所有するという記載がありました。生成物については権利上は問題なさそうです。
また、chatやソースコードなどの情報がモデルの学習に使われるのではないか?という懸念もあると思いますが、そちらはプライバシーモードを使うことで解決できます。
無料プランでもプライバシーモードを利用できるので、業務利用をする場合はプライバシーモードで利用すると良いかと思います。
Github Copilotとの違い
僕は業務でGithub Copilotを利用しているのですが、Github Copilotと今回紹介したCursorとの違いについて紹介したいと思います。
Github Copilotは既にご存知の方も多いと思いますが、VSCodeなどの拡張機能で、導入するとCursorと同じようにコードをサジェストしてくれたり、chatでやり取りを行うことができます。両方使ってみた感想としても、どちらも非常に使い勝手が良くかなり似ている印象がありました。
違いを挙げるとすれば以下の3つかと思います。
- 無料プランの有無
- 利用できるモデルの違い
- 有料プランの価格の違い
無料プランの有無
まず、無料プランの有無ですが、Cursorには無料のプランがあるのに対し、Github Copilotには永続的な無料プランはありません。30日限定で無料で使うことはできますが、それ以降は基本的に最低のプランでも毎月10$かかってしまいます。
利用できるモデルの違い
Github Copilotでは裏側で利用されるモデルをユーザー側で指定することはできません。現在はGPT4oが使われています。それに対して、Cursorではユーザーが使うモデルを自由に設定することができます。GPT4などはもちろんのこと、自身で契約しているAPIキーを入力することで、AzureのOpenAIやGeminiなど様々なモデルを利用することができます。自身で好きなモデルを利用できることはかなり良いんじゃないかと思います。
有料プランの価格の違い
最後は有料プランの価格の違いです。
Github Copilotは1番安い個人プランの場合月額10$となっています。
それに対して、Cursorは有料プランの場合安いプランでも月額20$とGithub Copilotと比べると高めの設定となっています。もちろん無料プランでも永続的に利用することができますが、本格的に利用する場合は有料プランを契約するかと思いますので、その際は価格も念頭に置いて吟味してみてください!
まとめ
- Cursorはデフォルトでコードサジェストやチャットなどのサポート機能が搭載されたエディター
- 無料で利用できる!
- VSCodeと似ており、移行も簡単
- プライバシーモードを利用することで業務利用も可能そう
- Github Copilotとも近い使い心地。有料プラン契約の場合は要吟味
おわりに
今回は少し前に注目されていたCursorを紹介させていただきました。
永続的に無料で使えるというのはやっぱりうれしいですね。
個人開発ではぜひ積極的に利用していきたいと思います!
他にも生成AI関連の記事がたくさん出ると思うのでぜひそちらもチェックしてみてください!
参考にさせていただいた記事
https://roboin.io/article/2024/08/02/github-copilot-chat-now-powered-by-gpt-4o/
https://qiita.com/k1mu0419/items/2d903660d1f571abb8f2
https://note.com/harunorika/n/na8b374cd774e