RKSを知る! 連載第25回目 : マネージドKubernetesサービス比較調査 – Pros/Cons分析からの考察

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はじめに

これまでマネージドKubernetesサービス比較調査として15記事ほど連載し、RKSのPros/Consを以下にまとめています。

RKSを知る! 連載第24回目 :マネージドKubernetesサービス比較調査 – Pros/Cons分析

今回はRKSのPros/Cons総評として、分析結果の考察を記載していきたいと思います!
RKSの強み、弱みなどを主軸にRKSについて記載していきます。

本連載についてはリンクページを用意していますため、概要や連載記事は下記URLからご確認ください。
RKSを知る! 概要&連載リンク集

RKS Pros/Cons分析まとめ

RKS Pros/Cons分析まとめとして、まずは強み、弱みの観点でまとめました。

RKSの強み総評

RKSの強みは「クラウドの知識が必要なく、複雑なKubernetesクラスタを全世界的にスピード感を持って構築・展開できる」点であると考えています。

強みとして
・機能面としてコンテナ運用、コンテナオーケストレーション運用に特化しており、パブリッククラウド特有の制約がなくシンプルにコンテナ運用を実施することができます

・他のクラウドベンダが提供してない一部地域のデータセンターと提携しているため、地理的遅延を軽減しグローバルなサービスを展開することに長けています

・GUI操作やクラウド作成がシンプルに作成できる上、クラウド特有のサービス設定に悩まされることなく感覚的に私用することができます

・RKSは10分もかからずにKubernetesクラスタを構築できるかつ、主要コンポーネント(Master,Workerノード)のオートヒーリングをRidge Cloud側で管理しているため、他国を跨いだ多拠点での構築をスピード感を持って対応することができます

分析からの考察

ここからは分析からの考察として「メリット/デメリットのPros/Cons」「サービス/アプリケーションのPros/Cons」の分析からの考察結果となります。

RKS利用におけるメリット

RKS使用におけるメリットしては、RKSを利用するにおいて必要な知識はKubernetesの知識のみであり、利用開始時から即Kubernetesクラスタを構築し利用できるため、誰でも容易にサービスの展開が素早く実施できます。

RKS利用におけるデメリット

データセンターごとに設定できるNode性能やコンプライアンスプログラムが異なる点や、監視・ログ管理等の運用面の体制が整備されていない等、ユーザー自身で検討し対応を行わなければならない点が多いため、実運用を考えた場合の環境整備に工数がかかる点はデメリットと考えられます。

また、サポート体制にも懸念が残るため、実運用する場合は慎重に判断する項目が多いことも上げられます。

RKSに向いているサービス/アプリケーション

RKSは他クラウドベンダでは対応できていない地域のデータセンターと提携するなど、地域密着型を意識したリージョンを選定しており、グローバル展開を想定するサービスに向いていると考えられます。

例)

・クラウドモニタリングサービス
 →特定のサプリケーションが世界各国で正しく動作しているかの管理、およびテスト
・MLOps
 →各国の情報を処理、学習した情報を提供するサービス群
・オンラインゲームやオンラインメディアサービス
 →対象国のデータセンターを選択することで低レイテンシーでサービスの提供が可能

RKSに向いていないサービス/アプリケーション

RKSはデータセンターごとの取得しているコンプライアンスプログラムが異なる点や有償サポート体制が存在しない点など、セキュリティ面や運用面で懸念が残る点が多く、高セキュリティで確立されたサービス体制が必要となる公共系サービスや金融系サービスには向いていないと考えられます。

例)
・金融系サービス
 →24時間体制での厳密なサポート体制やFISCといった金融系コンプライアンスプログラムの適用が求められるため
・公共系サービス
 →FIPSやNISCといった政府系コンプライアンスプログラムの適用が求められる、かつ独自規格の運用環境の構築が必要となり、RKSが適用できない可能性がある

あとがき

今回はRKSのPros/Cons総評、および考察としてRKSの特徴がより深堀できたと感じております。

やはり従来のマネージドKubernetesサービスとは異なる点が多いため、今後も調査を継続していければと考えております。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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