こんにちは!安藤 浩です。11/22(金) に NexTech Week 2024【秋】に参加してきましたので、レポートします。
NexTech Week 2024【秋】 とは
AI、ブロックチェーン、量子コンピュータ の最新テクノロジーとデジタル人材を育成するサービスが出展する4つの展示会で構成されます。
出展数は以下の通りです。
- AI・人工知能 Expo :130社
- ブロックチェーン Expo :41社
- 量子コンピューティング:20社
ブースの紹介
ブロックチェーン EXPOを中心に回ってきましたのでそちらのブースと講演の紹介をします。
connectiv
NFT Garden という企業向けのNFT生成プラットフォームを開発されています。 Web画面や API でNFT生成が可能とのことでした。
NFT をどう活用しようかというところで Snapshot というリアルイベントの参加の記録、特典の利用などができるサービスを紹介されていました。
ダイナミック NFTで参加者がイベントでの条件をクリアするごとに、ビジュアルが変化し、達成度が分かる仕組みがありました。
株式会社クリプトリエ
ミントモンスター という NFTマーケティング・プラットフォーム でNFTを簡単に作成し、QRコードで配布できる仕組みです。 NFTの配布時にユーザにミッションを設ける、クーポンなどの特典を付与することができます。 NFTの配布で終わらない仕組みづくりがされていると思いました。 また、NFTをマーケティング活動としても利用できる機能も備えています。
内部的にウォレットの生成には NTT Digital のscramberry WALLET SUITE が利用されているとのことでした。
参考: クリプトリエ、NTT Digitalと「scramberry WALLET SUITE」の導入とNFTのビジネス活用におけるユースケースの協創について基本合意書を締結
ガイアックス
既存・新規事業DAO、採用系のDAO、自治体系のDAO などDAOの立ち上げ、運用支援をされており、立ち上げまで3カ月程度とのことでした。DAOX というサービスでDAOの立ち上げ、運用を行っているとのことです。海外のサービスとしては、 CharmVerse(チャームバース) 、 アラゴン などがあります。実際、DAOという組織の運用においてリーダー的な立ち位置の人がいないと継続は難しそうという話もお聞きしました。
福岡県未来ITイニシアティブ
福岡県未来ITイニシアティブ という福岡県の新産業振興課で実施している取り組みで、福岡県内のIT産業の発展を目指して、環境づくり、人材の育成を行っているとのことでした。そちらのブースにて共同出展されていたのは4社あり、九州NFTラボ、株式会社INTLEIR、 合同会社 暗号屋、株式会社ワーキングハセガワ が出展されていました。 ちなみに、福岡県未来ITイニシアティブ 主催の福岡県ブロックチェーンフォーラム2024 が11/28に開催されるとのことです。
九州NFTラボ
COMMUN というスマホアプリ、プラットフォームを開発しており、訪問の証明としてNFTを配布サービスを提供しています。 企業がイベントを開催するときに イベント会場にIC カードを設置して、ユーザにNFC(ICカード)やQRコードでNFTを配布するということでした。 それらのNFTを活用して、訪問証明やクーポンが利用できるとのことです。訪問者限定のコンテンツ提供につなげようとしているとのことでした。
ブース内でQRコードを読み取り、 NFT を配布いただきました。
JPYC 株式会社
Ethereum、Polygon、Avalanche、Astarなどで発行しており、1JPYC=1円として利用できるERC20規格のステーブルコインです。 SDK を利用してもよいし、Openzeppelinなどでも開発できるとのことでした。
JPYC のビジネスモデルについて疑問があったのでお聞きしたら、JPYCを発行し、その裏付け資産として国債を購入して、その運用益と関連事業の手数料収入などを収益にしているとのことでした。
N.Avenue株式会社
CoinDesk Japan を運用している会社です。費用は掛かりますが、「N.Avenue Club」で企業間のコラボレーションやネットワーキング出来るとのことでした。 参加企業は こちらに記載されていました。
アーリーワークス
GLS (Grid Ledger System)という世界最高水準の速度を誇る高速ブロックチェーンということで、1取引約0.2秒で完了するとのことです。 ブース内ではブロックチェーンを使って何ができるのかが記載された「ブロックチェーン活用事例集50」が紹介されていました。 実績 としてGLSを利用した不動産プラットフォームや要件定義を担当されたMetaMe が紹介されていました。
株式会社 シーエーシー
KOUKA という社内や組織間での貢献や称賛を表現するためにNFTを送ることができるシステムが紹介されていました。 貢献や称賛を可視化し、貢献度の高い社員を見つけられるということができるようです。 組織間(例:会社間)でも利用したいという用途を踏まえ、ブロックチェーンを利用しているとのことでした。 大手金融機関、損保系向けにCorda、EnterPrise Ethereum 、Hyperledger 系での開発経験があり、特にCordaの要員は多そうでした。 また、Japan Open Chain のバリデータでもあります。
マネックスグループ 株式会社
Monex Web3 ID(MID) は最近オープンベータ版としてリリースされ、メールアドレスを使用した登録により自動的にウォレットが発行される仕組みです。 MIDは Polygon 上で発行されたNFTで、別ユーザに移転することができない Soulbound Token(SBT)とのことでした。
MIDに対してクエストのようなものを設定し、クリアすることでスコアとして表現することができるとのことでした。
今後の展望として、個人の属性情報の取得や行動履歴の証明につなげていきたいとのことでした。
旭化成株式会社
Akliteia という偽造防止するラベルとサプライチェーン上の製品の流通をブロックチェーン上に記録するソリューションを紹介していました。 ラベルは複製が困難でめちゃめちゃ細かいパターンが印刷されていて専用のデバイスで真贋を判定するとのことでした。今までサプライチェーン上の製品をトラッキングするにはどうしたら良いのだろうと思っていましたが、こういう感じでするのだと興味を持ちました。
キリフダ株式会社
LINEでウォレットを自動生成しLINE内でNFTの配布、閲覧ができるサービスを提供しているとのことでした。 また、QRコードを読み取り、NFTを保有を認証する仕組みもあるようです。(NFTauth)
NEMTUS
Symbol とSymbolを利用したサービスの普及をしているNPO法人です。周辺のブースの方は、Symbolと関連がある方が多かった印象です。 ボードで紹介されているのは個人で開発されたものが多めとのことでした。
株式会社NFTDrive
NFTDrive というフルオンチェーンを実現するサービスを提供しています。 画像、動画、圧縮ファイルなどをすべてSymbolのブロックチェーン上に保管する取り組みをされています。プライベートネットワークにも対応できるとのことでした。
Atomos-Seed合同会社
トークンの形・量・質の向上を図るトークンデザインという考えをご説明いただきました。 Heartlog というフルオンチェーン保存するNFTのサービスを紹介されていました。 こちらは先ほど紹介したNFTDriveを利用しているとのことです。
その他、紹介しきれませんでしたが、株式会社Pacific Meta、 株式会社SARAH 、 SUSHI TOP MARKETING株式会社 、 GCC などを拝見させていただきました。
講演について
以下の2件聴講させていただきました。
1.「Web3の社会実装を実現する新規事業ノウハウについて」
主に Grid Ledger System (GLS) と MetaMe を題材にして話されていました。
MetaMe は共通の価値観を持つ人と関われるコミュニケーション空間を提供するサービスです。 NFT レコメンド機能、トークングラフを利用して、ファンの熱量などの可視化できなかった部分を可視化できるようになるとのことでした。 また、ユーザにNFTを利用しているということを感じさせない作りを意識しているように思いました。
DAOのような組織だったり、特別誰が担当という決まっていないような作業に対して、貢献度や報酬を可視化することでユーザにメリットがあるのではないかという話が上がっていました。
2.「NFT活用によるメディアイベントの新たな価値創出」
みんなのあしあとを事例にお話しされていました。コンテンツを送るだけではなく、ユーザとの永続的なつながりを意識しユーザのコミュニティを意識してイベントやSNS、配信などでクロスセルを行っていく戦略についてのお話しをされていました。スポーツだったらスポーツ番組、イベント、大会、ボランティア、アウェイツーリズム などで経済活動を活性化するというところ進めると良さそうというお話しでした。
まとめ
エンドユーザやブロックチェーンの仕組みでマーケティングしたい、イベント開催したいというサービスを提供しているところが多かった印象。 NFTの配布や所有などによってどうユーザが活用、メリットを生み出すかというところを各企業さんが注力されているように思いました。
AI の企業も数社お聞きしましたが、よりプロンプトや操作が簡単なもので精度高く期待のデータが得られることに注力しているような印象でした。
NexTech Week 2025【春】は2025年4月15日(火)~17日(木)に 東京ビッグサイト(東展示棟)で開催されるようです。ぜひ参加されてはいかがでしょうか。