RKSを知る! 連載第5回目 : RKSを利用開始するには?

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はじめに

「RKSを知る!」の連載第5回目の記事としまして、RKSをテスト利用、ないし有償利用する際の流れに解説していきたいと思います。
スタートアップ企業であるため、他のメジャーなクラウドベンダより利用するまでのハードルは高くなっています。
本投稿がもしRKSを利用してみたい!と思われた方への参考になればと思います。

本連載についてはリンクページを用意していますため、概要や連載記事は下記URLからご確認ください。
RKSを知る! 概要&連載リンク集

無料トライアルアカウント申請方法

これまで利用実績のない製品を利用する際は、無料の検証アカウントを用い、製品特性を掴むのが一般的だと思います。
Ridgeも無料トライアルアカウントを用意しており、申請を行うことで利用可能となります。
無料トライアルアカウントの利用期限は14日間のみですが、その間制限されたリソース範囲内でしたら、クラスタの作成削除を好きなだけ実施することができ、RKSやRCSに対する機能制限もかかっていません。
本項ではSIOSにて無料トライアルアカウントを申請し、実際に利用可能になるまでの実体験を解説しながら、無料トライアルアカウント申請方法を解説したいと思います。

無料トライアルアカウント申請ステップ

Ridgeの無料トライアルアカウントの発行にはいくつかステップがあり、他のクラウドベンダより利用するのに時間がかかると思います。
本連載第1回目にて説明した通り、Ridgeはまだまだスタートアップ企業であり、無料トライアルアカウントをAWSやGCPのように、ほぼ無制限で発行することは難しいため、利用までに期間が必要となる点は検証や構築実施前に念頭に入れておく必要があります。

無料トライアルアカウントの申請ステップは以下の通りです。

  • 無料トライアルアカウント申請フォームより申請
  • Ridgeとのリモート会議設定実施
  • Ridgeとのリモート会議により情報連携実施
  • 申請内容検証後、無料トライアルアカウント発行

上記で記載している通り、無料トライアルアカウント利用には他のクラウドベンダと異なり、GUIでの入力だけではなく、Ridge担当者とのリモート会議が必要となります。
具体的にどのようなことを行ったか、実体験を踏まえながら、各ステップを解説していきたいと思います。

無料トライアルアカウント申請フォームより申請

まず無料トライアルアカウント申請を行うため、Ridge公式HPのトップ画面に存在する「Try it for Free」を押下し、申請フォームに遷移します。

Ridge公式HP : https://www.ridge.co/

申請フォーム

申請フォームでは以下の事項について入力し、「Apply for a free trial」を押下することで、申請を実施することが出来ます。

  • FirstName : 申請者名前
  • LastName : 申請者苗字
  • JobTitle : 職種(セレクトボックスより選択)
  • Business Email : 業務用Eメール
  • Phone : 電話番号
  • Company Name : 会社名
  • Industry : 業界(セレクトボックスより選択)
  • Geographic Region : 所在国地域(セレクトボックスより選択)

申請内容を見ていただければ分かる通り、基本的に企業向けに展開しているサービスであるため、個人では記載に困る内容が含まれていると思います。
SIOSでは個人での申請は検証できていないため、もしかしたら個人利用での申請は拒否される可能性があるかもしれません。
その際は別途Ridgeに問い合わせを行う必要があると思います。

Ridgeとのリモート会議設定実施

無料トライアルアカウント申請を実施後、RidgeよりZoomでのリモート会議実施と会議設定依頼メールが送信されます。
こちらはRKS利用の理由や申請者のニーズとRKSのサービス仕様の一致の確認や最適な設定内容を担当者から提案するために行われる会議であり、ヒアリングした内容にて無料トライアルアカウントの発行可否が行われるため、会議実施は必須となっています。

リモート会議の予定はGmailのカレンダー上に行われるため、Gmailアカウントが必要となります。
送られてきたメールに会議設定用のGoogleフォームのリンクが添付されており、フォームより設定可能時間帯を選択することで自動的にGoogleカレンダーに会議が設定されます。

この際の注意点としてはRidgeはイスラエルの企業であるため、日本との時差が6時間ほどあり、会議も日本時間で最も早い時間ですと16時からしか実施することが出来ません。
(日本時間で16時だと、イスラエルでは9時)

申請フォームには備考欄があるため、もし英語が堪能でなかったり、会議実施に際し問題がある場合はその旨を記載しておくと、Ridge側も内容を考慮し対応してもらえます。

Ridgeとのリモート会議により情報連携実施

会議設定後、Googleカレンダーに自動的に設定された予定にZoomのリンクが添付されているため、会議当日は添付されたリンクよりZoomにて会議を行うことになります。

連載第1回目で紹介した通り、Ridgeはイスラエルに存在するグローバル企業であるため、会議は全て英語で行われます。
会議を円滑で進めるには英⇔日の翻訳が可能な方の参加を検討する必要があります。

実際の会議内容なのですが、サイオスでの無料トライアルアカウント申請時は英⇔日の翻訳者を用意することが出来ず、しどろもどろで会議を実施したため、内容としてはあまり聞き取れませんでした…
前ステップの会議申請時の備考に英語が喋れないことを記載していたため、Ridge担当者もこちらが英語が堪能ではないことを察していただき、今後のやり取りはメールでの文章形式で行えるよう調整してくれました。

事前に何が出来てどのように進めたいかをきちんとコミュニケーションが取れれば、ある程度柔軟に対応してもらえると思います。

申請内容検証後、無料トライアルアカウント発行

実際には会議を実施後、内容を検討し無料トライアルアカウントを発行する流れだと思うのですが、前ステップにあるように、今回のコミュニケーションをメールで統一してもらうよう依頼したため、アカウント発行までに様々やり取りを実施しました。

メールでのやり取りでは
・SIOSはどういった会社なのか?
・Kubernetesの使用経験はあるのか?
・RKSの利用はどのように考えているか?
などをヒアリングされ、Ridgeにて申請内容の妥当性について検討されていました。

SIOSでは検証目的で使用する旨を伝え、いくつかメールでのやり取りを続け、相互コミュニケーションを日々取るようにしました。
日本とイスラエルの時差のため、こちらが午前中の送信したメールの返信が19時くらいに届いたりと、致し方のですが些かやり取りの壁を感じることもあるため、様々考慮しながら進める必要があると思います。

申請フォームでもあったようにRidgeの想定利用対象は企業であるため、個人利用の場合や利用目的があいまいな場合は、申請が却下される可能性があるため、Ridgeの担当者ときちんと受け答えをする必要があると思います。

以上、ここまでのやり取りにてSIOSでは無料トライアルアカウント発行まで実施し、RKSの検証作業を実施することが出来ました。

AWSやAzureは申請フォーム入力後に使用可能になりますが、Ridgeではヒアリングを経た後に発行する流れとなるため、利用目的をきちんと整理しておく必要があります。

有償アカウント申請方法

申請方法としては以下の2パターンが実施可能と思います。

  • 無料トライアルアカウントを利用し、Ridge担当者に有償アカウントへの切り替えを依頼する
  • Ridgeに有償アカウント利用の問い合わせを行う

Ridgeとしては無料トライアルアカウントによる検証実施やデモによるRKS・RCSの紹介を経ず、初めから有償アカウントを使用することは想定していないようで、有償アカウント自体の申請フォームは2021年4月現在は存在しません。

Ridgeへの問い合わせを行う際は画面上部のContactより、必要事項と問い合わせ事項を入力することで、Ridgeへ問い合わせを実施することが出来ます。
もし Contactより初めからRidgeを有償で利用したい旨を伝えたとしても、無料トライアルアカウント申請時と同じように、各ヒアリングが発生すると思います。。

Ridge公式HP : https://www.ridge.co/

本投稿時点ではまだ申請途中ではあるのですが、SIOSでは無料トライアルアカウントの利用と検証状況をRidge担当者とメールにて擦り合わせながら、有償アカウント切り替えについて相談し、申請を行っております。

有償アカウント切替申請後に利用したいリソース量や利用シーンがヒアリングされたため、きちんと要件についてまとめ、受け答えを行う必要があると思います。

ヒアリングが完了した後、Ridgeより利用規約や支払方法について連携され、無料トライアルアカウントが有償アカウントに切り替わるとのことです。

あとがき

今回は連載第5回目としまして、RKSを利用するにあたり、無料トライアルアカウントの申請方法や有償アカウントの申請・切り替え方法などを紹介しました!

RKSを利用するまでに様々なやり取りをRidgeと行う必要がありますが、Ridgeも柔軟に申請内容に対して対応してくれるため、コミュニケーションをきちんと取り、こちらが何のために利用したいか明確に伝える必要があると感じました!

次回は実際に構築したkubernetesクラスタへのリソース展開方法やRidgeのCRI・CNIについて解説していきたいと思います!


ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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