ChatGPT に代表されるジェネレーティブAI (生成AI) の話題が世界中を席巻しています。
先日来日した ChatGPT 開発元である OpenAI CEO サム・アルトマン氏が、自民党本部での会合冒頭に挨拶し「日本で100万人を超えるユーザーが ChatGPT を利用している」と語ったように、日本においても大きなブームを引き起こしています。
サム・アルトマン氏は、米国での講演で、ChatGPT が利用している GPT-4 のトレーニング費用は、120億円以上かかっていることに加えて、これ以上モデルを大きくしても、さらなる進歩は得られないため、「巨大なAIモデルの時代は終わりつつある」と述べたことが、話題になっています。
OpenAI は、設立当初オープンソースへの取り組みを発表していながら、方針を変更し、ChatGPT などの開発したソフトウェアはオープンソースにしていません。そういったこともあり、他の企業や団体がここ数か月でChatGPT のオープンソース版といった類似のソフトウェアをいくつも発表しています。例えば、日本語にも対応した Chat AI「Vicuna-13B」や「Dolly 2.0」などがオープンソースとして公開されています。
このようなソフトウェアは、プラットフォーム購入や構築費用も安価に抑えられるようです。日本政府や与党は、今後、こういったAIに対する投資を増やしていくという方向性をもっているようです。費用対効果を考えた場合、今から巨額な投資をする必要がなくなり、日本語という切り口で、成果のあるソフトウェアを開発できることにつながるのか、今後の動向から目を離すことができません。
【参考】
>> ChatGPTに匹敵する性能の日本語対応チャットAI「Vicuna-13B」のデータが公開され一般家庭のPC上で動作可能に
>> Databricks、ChatGPT風の大規模言語モデル「Dolly 2.0」。オープンソースで商用利用可能
>> OpenAIのCEO、「巨大AIモデルを用いる時代は終った」と語る (有償記事)
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