こんにちは、サイオステクノロジーの遠藤です。
AIの活用が進む中で、「もっと便利に使えたらいいのに」と思ったことはありませんか? たとえば、AIがリアルタイムで情報を検索できたり、計算が得意だったり、画像を生成したりできたら便利ですよね。
そんな機能をDifyで簡単に実現できるのが「ツール機能」です。この記事では、Difyのツール機能について、初めての方にもわかりやすく解説していきます!また実際にGoogle検索を利用したリアルタイムに天気の情報を提供できるAIエージェントを作成してみるところまで行っていきます。では始めていきましょう!
Difyのツール機能とは?
ツール機能を使うと、DifyのAIが外部の情報にアクセスしたり、特定の処理を実行できるようになります。具体的には、
- ネット検索:最新の情報を取得できる
- 科学計算:複雑な計算を素早く処理
- 画像描画:テキストから画像を生成
といった機能をAIに持たせることができます。
Difyでは、これらのツールを大きく2種類に分けています。
- ファーストパーティツール
- Difyが標準で提供するツール
- すぐに使えて設定も簡単
- カスタムAPIツール
- 自分で用意したAPIをツールとして組み込める
- OpenAPI/SwaggerやOpenAIプラグイン規格に対応
つまり、「すぐに使いたいならファーストパーティツール」、「自分のシステムと連携したいならカスタムAPIツール」と覚えておくといいでしょう。
今回はファーストパーティーツールを使用してGoogle検索を利用し、リアルタイムに天気の情報を提供できるAIエージェントを作成してみます!
ツールを使うと何ができる?
Difyのツール機能を活用すると、AIアプリをより高度に進化させることができます。
たとえば、
- エージェント型アプリにツールを組み合わせることで、タスクの推論・分解・実行をAIが自動で行う。
- 外部システムとの連携が可能になり、AIがコードを実行したり、特定の情報にアクセスしたりできる。
これにより、「AIがただの質問応答をするだけ」から「実際に作業をこなす」レベルまで発展させられます。
ツール機能を使ってお天気エージェントを作成してみる
では実際に、お天気エージェントを作成してみましょう。
まず、Difyの画面上部から「ツール」タブを選択して「Google」ツールを選択しましょう
続いて認証するボタンを押します。
続いてGoogle検索を行うためにSerpAPIキーの取得を行います。取得方法のボタンを押しましょう。
SerpAPIにアカウント登録を行っていきます。私はGoogleでサインインを行いました。
SerpAPIでアカウント登録を行う際には登録したGoogleアカウントへのメール認証と電話番号での認証が必要となります。また、フリープランでの登録だと、ひと月あたり100件しか検索できないのでリクエストを送りすぎるとすぐに使用できなくなってしまうので注意が必要です。
SerpAPIにログインできたら、左のタブから「Api Key」を選択し、Private API Keyを取得しましょう。取得が出来たらDifyの画面に戻ってSerpAPI keyを設定して準備完了です!
ではここからはお天気エージェントの作成に取り掛かりましょう!「スタジオ」タブから「最初から作成」を選択します。
作成画面が表示されたら、アプリの種類を「エージェント」、アプリのアイコンと名前を「Google検索を利用したお天気エージェント」としておきます。
アプリの作成画面に入ったら、ツールの「追加」を選択します。
画面左にツール追加画面が出てくるので、「GoogleSearch」を選択して「追加」を押します。
完了したら、ツールにgoogle_searchが追加されます。
その後手順に以下の文章を設定しましょう。
あなたはGoogle検索を利用して天気の情報をユーザーに対して答えるエージェントです
どこの地域の天気情報を求められているのかわかるまでは絶対にgoogle_searchツールは使用しないでください
ここまでできれば設定は完了です!左のプレイグラウンドから正しく動作しているか確認しましょう。
「天気を教えて」という質問を投げてみます。
そうすると、手順に書いてあるとおり、場所の確認を行ってくれました。
ログの詳細を見ても、ツールを使用せずに回答文だけを作ってくれているようです。
続いて「八王子の天気を教えて」という質問を送ってみます。
この場合は、回答の上の方に「使用済み google_search」と書いてあるように検索をかけてリアルタイムのお天気を取ってきてくれました!
ログを見てみても、しっかりgoogle_searhツールを使用してくれていることがわかります。
まとめ
今回はDifyのツール機能とはなにかの解説と、実際にファーストパーティツールを利用してお天気AIエージェントを作成する方法について確認しました。DifyはポチポチGIU上からボタンを押していくだけでAIアプリが作成できちゃうので本当にすごいですね。
今回はツール機能の中でも「ファーストパーティツール」を利用したアプリの構築方法をご紹介しましたが、自分で用意したAPIをツールとして組み込める「カスタムAPIツール」の方もまとめてブログにしようと考えているので、そちらも合わせて読んでいただけると喜びます!
ではまた~